Best Japan Brands 2022
「Best Global Brands」という、
Interbrand社が毎年恒例で行っている
ブランド評価ランキングがある。
「Global」なので世界版であるが、
このランキングには日本版も存在する。
この度、その日本版が発表されたという
ことで、早速眺めてみた。
各ブランドを見る前に、そもそもどういう
基準でブランドを選んでいるのかを、
かいつまんで見ておこう。
評価対象となる主な基準は、
• ⽇本発のブランドであること
• 各種財務情報が公表されていること
• ⽇本で⼀般に認知されていること
である。
評価の⼿法は、
・財務⼒
・ブランドが購買意思決定に与える影響⼒
・ブランドによる将来収益の確かさ*
とのことである。
*「将来どれくらい収益を上げると予想されるか」という視点に基づいて、ブランドの価値を分析・評価する⼿法で、ブランドの⾦銭的価値測定のための世界標準として、国際標準化機構(ISO)からISO10668の認定を受けているもの。
まず、トップ10の顔ぶれはこんな感じだ。
1.トヨタ
2.ホンダ
3.ソニー
4.日産
5.任天堂
6.ユニクロ(ファーストリテイリング)
7.NTTドコモ
8.キヤノン
9.パナソニック
10.ソフトバンク
この辺は何の驚きもないので、
特にコメントも不要だろう。
面白いのは、新しくランクインしたブランドや、
1年間での伸びが著しかったブランドだ。
ここでは後者、
「前年⽐ブランド価値成⻑率 Top 5」を
見てみよう。
1.メルカリ(89位、前年⽐+39%)
2.富士フイルム(36位、前年⽐+34%)
3.味の素(37位、前年⽐+30%)
4.ワークマン(70位、前年⽐+29%)
5.ニトリ(59位、前年⽐+29%)
これを見て、皆さんは何を思うだろうか?
メルカリの成長は、コロナ禍における
人びとの可処分時間をうまく取り込む
ことに成功したのでは、そんな仮説を
立てることできそうだ。
オンラインから飛び出して、メルカリの
サービスを店頭で体験できるショップを
展開してみたり、なかなかアグレッシブに
成長を追いかけている印象もある。
富士フイルムと味の素は、勿論両方とも
素晴らしい会社なのだが、伸びが著しい
理由がどこにあるのか、正直なところ
見当を付けることができなかった。
インターブランド社によると、グローバル
規模で、あるいは最近流行りの「パーパス」
を掲げたブランディング活動が功を奏して
いるとの評価をしたようだ。
ワークマンとニトリは、このご時世で
ブランド価値を伸ばしたことに、大きな
納得感を覚えるブランドである。
いずれも、ただ「安い」というだけに
留まらず、+αの価値をトコトン追求する
ことによって、消費者からの支持を固める
に至ったのは、多くの人が納得するところ
ではなかろうか。
特にワークマンは、顧客を女子にまで
広げたり、アウトドアのカテゴリーに
本格進出するなど、話題に事欠かない。
日本人であれば、さすがにベスト100は
全てご存知だと思われるが、
万が一知らないブランドがあったなら、
こっそり調べておくことをオススメして
おきたい。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。