プレゼンテーション上手になりたいなら
長らくマーケティング部門で働いて
きた結果、一般的な職務に比べて、
プレゼンテーションをする機会が
多かったように思う。
社外では、営業と同行して、新商品
プレゼンを行ったり、PR発表会等の
場で新商品や新戦略のお披露目を
プレゼンしたり。
広告代理店をはじめとする、様々な
サービスのサプライヤーから、良い
提案を持って来てもらうためには、
依頼をする際のプレゼンを効果的に
実施できたかがカギとなる。
社内では、各種の企画を通すために、
社長や上司、財務や営業など、関連
諸部門に対する効果的なプレゼンが
欠かせない。
新入社員が入ってきたときに、
マーケティング戦略をプレゼンする
役回りも何度となくこなしてきた。
勿論、マーケティング部門以外にも、
プレゼンテーションの機会が多い
ところは多数あるだろう。
社会や組織の中で生きていく以上、
プレゼン能力があるに越したことは
ない。
たまたま見かけた新聞記事で、
ヤフーアカデミア学長の伊藤羊一氏が、
就活学生のES(エントリーシート)
作成に関するアドバイスをしていた。
その指摘が簡潔にして要を得ている。
即ち、とにかく短くすることを推奨し、
録音して自分で聞いてみて、更に
無駄を削ぎ落せ、という趣旨のことを
述べていたのだ。
この、「録音して自分で聞く」
というアドバイスは、結構色々な人が
折に触れ述べている。
しかし、それを聞いて実際にどれだけ
の人が実践しているだろうか?
私自身、過去は面倒くさがって録音
などしなかった口なので、偉そうな
ことは一つも言えない。
ただ、ここ1、2年は、自分主催の
セミナーをZOOM等で録画・録音し、
編集の時に否応なく自分の声を聞く
機会が訪れる。
その時に、色々気付くことが多いと
いう事実は、何物にも代えがたい
説得力を自分にもたらした。
「自分で思っているほど、上手に
プレゼンできていない自分」
に向き合う結果、次のプレゼンでは
ここを注意しなければ!
あそこの内容を見直しておこう!
常に姿勢を美しく保とう!
視線は泳がないように!
などなど、課題が山と出て来る。
自分のことを客観視する。
世阿弥の言う、「離見の見」。
幽体離脱した自分が、空から自分を
見下ろしているつもりになる。
この視点・視座の変化こそが、
プレゼン能力の向上に間違いなく
寄与するはずだ。
プレゼンで思い出した。
先週の土曜日、以前にここで紹介した
長谷川孝幸さんが Facebook Live で
「ちょうど10分でプレゼンする方法」
をテーマにご登壇されるというので、
お話を伺った。
相変わらず、絶妙なトーク。
聴衆を見事に引き込むプレゼン品質。
今回お話しされた中には、
「録音して聞きましょう」
というアドバイスはなかったが、
「短く話す」
ことがいかに大切か、それがなぜかを
説得力ある語りで聞かせてくださった。
これだけプレゼン上手な人にも、
苦労した長い下積み時代があったと
いうことも聞いて、勇気づけられた。
販売好調のこちらの本、オススメで
ある。