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長期と短期、投資配分をどうするか

NISAなどの個人の投資に関する
話を期待されたら、ごめんなさい。
私の専門はマーケティングなので、
マーケティング投資の話について
少しばかり書かせてもらいます。

ブランドのビジネスを伸ばそうと
思ったら、ある程度の金額を投資
することは必要不可欠
だと言える
でしょう。

その際、長期的な視点でブランドを
育成しよう
という意図に基づいた
投資の方法もあれば、
短期的な視点でブランドの売上を
手っ取り早く上げよう
という投資の
やり方もあります。

これは、どちらを優先すべきだと
思いますか?

何となく、長期的な視点での育成に
投資した方が「正解」と感じる人が
多いかもしれませんね。

実のところ、一律の正解はありません
ブランドが置かれている状況により、
長期的な成長を重視すべきか、
短期的な売上を目指すべきか、
答えは異なってくるからです。

商品力に対するお客様の評判は上々、
更なる商品力の強化にも資金を回せる
余裕があるのならば、より長期的な
ブランド力の向上に投資を増やした
方が良いでしょう。

逆に、商品力云々の前に、今にも
資金が尽きそうで、何とかこの急場を
凌がなければ将来がないのであれば、
即効でリターンが望める投資を実行
するしかありません。

仮に、ごくごく一般的なブランドを
想定しましょう。
売上をすぐに上げないと潰れる!
というほどではなく、
かといって資金的に余裕綽綽という
わけでもない、そんなブランドだと
思ってください。

これまた仮に、そのブランドの売上が
5億円あるとしましょう。
マーケティングに使える投資額は、
10%=5,000万円だとします。

さて、この5,000万円は、
長期と短期でどのように割り振り
するべきでしょうか?

長期というのは、言い換えれば
ブランディング投資です。
ブランドの名前を認知してもらい、
より良いイメージを広めるための
投資だと思ってください。

短期というのは、即効で売上につながり
やすい投資
です。
店頭で、買おうかどうしようかと
迷っているお客様の背中を押すような
投資
を想定してください。

マーケティングのエキスパートとして
アメリカやオーストラリアで主に
その名を知られている、
Mark Ritsonという「グル」がいます。

彼によると、
「長期に60%、短期に40%」
という割合で投資することが、
最もブランドの成長に期する、
つまり先程の話に当てはめれば
3,000万円は長期に、2,000万円は
短期に投資せよ
となるわけですね。

もちろん、この割合は絶対ではなく
業種業態によって、あるいは
そのブランドの置かれた状況によって
柔軟に変える必要がある
ことは、
しつこいですが繰り返しておきます。

一体なぜ長短で6対4の比率がベストと
言えるのでしょうか。

彼自身は、他の研究者の知見なども
交えながら、この比率が最もROIが
高くなる
から、という結論を説明して
いました。

この結論の背後にある研究内容まで
触れると短くまとめきれないので、
今日はこの辺で筆をおきますが、
投資も長期と短期のバランスが大切
ということは、是非とも頭に叩き込んで
おきたいところです。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。