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Best Japan Brands 2025 発表
インターブランド社が毎年この時期に
発表するアワードの2025年版が、
つい先日2月20日に発表されました。
定点観測として、今年はどんなブランドが
躍進しているのか、毎年興味深く眺めて
おります。
このランキングは、下記ページにある通り、
・財務分析
・ブランドの役割分析
・ブランド強度分析
の3要素でブランド価値を評価する手法を
用いています。
財務分析では事業の収益性を評価し、
ブランドの役割分析では購買決定に
おける影響度を測定。
ブランド強度分析では市場での競争力や
リスクを評価し、これらを総合して
ブランドの将来収益を算出しています。
こうして、ブランドが企業価値に与える
影響を可視化し、持続的な成長の指標と
しているのですね。
同社が出したニュースリリースから、
特筆すべき事項を抜き出して、
確認してみましょう。
⽇本の Top100 ブランドのブランド価値総額の対前年成⻑率は 7.7%(昨年 6.7%)となり、堅調に推移
• 前年⽐ 20%超の⼤幅成⻑の8 ブランド(昨年2ブランド)を含む、⼆桁成⻑のブランドが24 ブ ランド(昨年 22 ブランド)、逆に⼆桁マイナスのブランドが 8 ブランド(昨年4 ブランド)とな るなど、明暗が分かれた
• Toyota が Best Japan Brands で 17 年連続の第 1 位
• ASICS が 28%増で最⾼の成⻑率
• Tokyo Electron、ITOCHU、DonQuijote、SBI、ANA、Marugame Seimen の6ブランドが初ランクイン
• 社会価値と経済価値の両⽴、顧客やステークホルダーとの共創による価値の創造、顧客の享受価値に根差した事業領域の拡張などを実践するブランドが伸⻑
トヨタが毎年不動の第一位なのは
置いておき、やはり最高の成長率を
示したアシックスに注目でしょう。
代表取締役社長 COOの富永満之さん
へのインタビューも、同サイトに
掲載されていたので、興味深い点を
抜き出してみました。
(どんな1年だったか?の問いに)
「可能性」を感じる1年でした。昨年、創業75周年を迎えましたが、その長い歴史の中でものづくりのテクノロジーはずっと磨き続けてきました。一時の低迷は、ものづくりと販売、ブランド戦略等がばらばらだったことが原因です。
2018年から、カテゴリー基軸の経営管理体制の導入や、高価格帯商品への集中、野球市場の縮小、逆にパリ2024オリンピック・パラリンピックやランニングイベントへの投資の推進など、選択と集中を進め、やるべきことを地道にひとつひとつ積み重ねてきました。その結果、ファンクションだけだったブランドのパーセプションが、ようやくクールになってきたと感じています。
確かに、アシックスの過去のイメージは、
「モノはいいけどダサい」でした。
ナイキやアディダスといった外来の
ブランドに比べクールさが足りない
というのが、一般的な消費者の受け止め
方ではなかったでしょうか。
しかし、オニツカタイガーの育成を
始めた位から少しずつクールなジャパン
ブランドというイメージを強めてきた
印象があります。
最近ではランニングへの注力度合いが
非常に際立っていて、元々優れていた
機能面に、カッコよさ、クールさが
加わったように感じていました。
正に私が受けていた印象が、世間一般の
見方、受け止め方と軌を一にしていた
のだと確認ができた恰好です。
(この1-2年における主な変化とその対応についての考えは?との問いに)
大きく変わったのはデジタル分野です。もともと当社はホールセールの会社でしたが、お客さまとの接点を拡大すべく、アプリやレースの登録会社を買収するなどD2C強化をすすめ、Eコマース比率は約20%にまで向上しました。(中略)デジタルとスポーツの親和性は、元来とても高いものです。今後は、デジタルに長年スポーツで培った知見を融合させることで、データを活かしたパーソナルコーチングやシューズのカスタマイズなどにも挑んでいきたいと考えています。
ナイキも、デジタル化、Eコマース化を
激しく進めて絶好調でしたが、
その揺り戻しがあったようで、
ここ最近は不調にあえいでいるという
話を聞きました。
その点、アシックスが今後二の轍を
踏まないとも限りません。
しかし、先行する競合の状況はよく
見ているでしょうから、慎重な姿勢を
崩さずにいくのではないでしょうか。
直接関係するかは分かりませんが、
アシックスのランニングラボが大人気で、
予約したくても全然取れません。
私も何度かトライして諦めました。
(現在は3店中2店が長期休業中)
これなど、人気だからと浮かれて
やたらに風呂敷を広げていない様子が
伺える気がするのです。
そんな様子から察するに、今後もまだ
高成長の余地が残っているものと期待
できるのではないでしょうか。
デジタルの経験・資産を積み上げて、
それらをマーケティングに活かす
体制を整えているかのように
見受けられるアシックス。
益々目が離せなくなりそうです。
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今回のランキングには、
他にも面白いポイントがいくつか
ありそうなので、明日以降に他の
ブランドを取り上げたいと思います。
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