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Life Time XXX

「Life Time Value」
通称LTV「顧客生涯価値」
訳されるこの言葉。
お客様というのは、一回限りの
お付き合いにあらず。
気に入っていただければ、その後
何度も何度もリピート購入して
いただける。
故に、しっかりと関係性を構築
して、一生涯のうちに落として
もらえるお金(利益)を最大化

するようにしましょうね。
そういう文脈の言葉である。

丁度半年ほど前になるが、
下記のエントリーでLTVのことを
語ったこともあった。


先日ブレストをしていた際に、
このLTVの「Value:価値」とは
何だろうという話の流れの中で、
ふと思ったことがある。
LTVは、結局お客様のことを
お金に換算しているにわけだが、
これはお互いに強い信頼、絆を
築いた結果として付いてくるもの
であり、最初から「LTV最大化!」
などと言って目標値を掲げるべき
ものではないのでは?
という疑問が浮かんだのだ。

もちろん、会社が経営を継続する
上で、利益は欠かせないもの。
その利益をもたらしてくれるのは
お客様であり、LTVを一つの指標
として追いかけるのは決して悪い
ことではない。
そんなことまで言うつもりはない。

しかし、LTVに換算した瞬間から、
お客様一人ひとりの個性は当然
ながら消え失せ、その個性と向き
合いながら地道に信頼を積み重ねて
いくプロセスに目が行きにくくなる
ような気がするのだ。
「利益」が上がれば評価されると
考えて、その地道なプロセスを
飛ばし、安易に利益になるような
策に走る、そういう風潮、空気を
助長するのではないか、そんな
恐れを感じると言い換えても良い。

と考えると、LTVをいわゆるKPI、
重要業績指標として位置付ける
のは避けた方が良いことになる。
KPIは、ゴールに至るプロセスに
おける中間目標としての意味合い
が強い。
LTVは、信頼を積み重ねた結果と
して上がり下がりするものである
べきで、中間目標としてしまうと
本質とズレてしまうだろう。

信用、信頼を勝ち取るプロセスを
丁寧に踏まえた結果として、
生涯にわたって愛してもらえる。
生涯おつきあいするからこそ、
自然といただいた金額も増え、
利益であるLTVも増える。
そんな理想的な姿を目指すためには、
Life Time Relationships
Life Time Engagement

といった別の言葉をあてがって、
Valueとは別次元で目標を追いかける
工夫をすると良いのかもしれない。

Relationships(関係性)や、
Engagement(愛着心)は、
客観的に数値化することがかなり
難しいのでは、と最初は思った。
しかし、単純にご愛顧年数(月数)
とか取引回数は、多ければ多い程
関係が濃い、愛着が深いという
評価も可能
だ。

LTVに代わる指標としての「LTR」
または「LTE」。
真剣に追求する価値は十分あり
そうだ。


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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。