緊急事態宣言を受けての雑感
仕事をする上で、何を行うにしても、
目的をハッキリさせておかないと
ろくなことにならない。
どんな仕事であれ、それを何のために
行うのか、明確な目的があるはず。
それを認識せず、惰性でやってしまうと、
目的を達成することが覚束ない、
チグハグな打ち手になってしまうことが
ままある。
ご存知、一都三県での緊急事態宣言が
発令された。
しかし、なんとも中途半端で、
一体何を目的にしているのかが非常に
分かりにくいものに感じられる。
飲食店に、20時に営業終了することを
求めているが、これは一体何のために
20時までなのだろうか?
これまでは、17時から22時あるいはそれ
以降まで分散してお客さんが入っていた
であろうところ、20時で一律終了という
介入により、かえってお客さんが一定の
時間に集中してしまう。
これはすなわち、「密」な環境をより
作りやすい状況を招いていることになる。
「密」状態を減らすのが目的なのか?
会食そのものを減らすのが目的なのか?
宣言の実際の内容に立ち戻って、
念のため確認をしておく。
今回の緊急事態宣言の「目的」は、
上記のページにある通りである。
以下に抜粋(太字筆者)する。
首都圏を中心に、新規感染報告が過去最多を記録し続け、医療体制がひっ迫しています。この現状に歯止めをかけ、減少傾向に転じさせることが目的です。
その上で、対策の効果を担保すべく、
感染リスクの高い一定の場面に絞る、
ということも述べている。
具体的には、飲食を伴うものを中心として対策を講じます。そのため、飲食につながる人の流れを制限する、飲食店に対する営業時間短縮要請を行うと共に、夜間の外出自粛の要請、テレワークの推進などを行います。
飲食による感染リスクが高い場面を回避する各種の対策を行います。これらの対策の実効性を高めるため、「20時以降」の外出自粛の徹底を、特にお願いします。
やはり、このページや関連ページを
ざっと読む限りでは、飲食業を狙い撃ちに
したイジメのように見える。
あくまでも医療体制ひっ迫傾向に歯止めを
かけるのが目的なのであれば、
飲食業中心に狙い打ちしても、大きな効果が
見込めるとは思えない。
感染経路のうち、「会食」が3割を占める、
いや5割です、というようなデータがあれば
まだしも、そんな事実はないはずだ。
「目的」を達成するためには、
「効果」の出る打ち手を繰り出す必要が
あるのは言うまでもない。
その「効果」へとつなげるロジック、
論理的なつながりが、いかにも弱い。
その弱さを端的に指摘し、
緊急事態宣言が出ようとも通常通りの
営業を続けると、強気で明言している
方がいる。
「ラ・ボエム」や「ゼスト」、「権八」
などを擁するグローバル・ダイニングの
長谷川耕三社長である。
お上に逆らっているわけで、快く思わない
人も多いだろうが、逆に心から賛同の意を
示す人も少なくないだろう。
実際、緊急事態だと言いつつ、
学校は休校にしないなどの中途半端さ。
「大したことないけど一応宣言しておく」
と言わんばかりに聞こえなくもない。
本当に目的を達成したいなら、
もっとドラスティックな打ち手を
繰り出すしかない。
中途半端にやれば、中途半端な結果しか
得られない。
何か裏の目的でもあるのだろうか。
そんな訝しい思いすら沸き起こる。
海の向こうでは、世界のリーダーとして
君臨してきた国のトップが変わる歴史的
タイミングで、異様な状況が立ち現れて
いる。
緊急事態宣言のニュースが多く、
アメリカのニュースが大分かき消されて
いるのではないか、そんなことも感じる。
いずれにせよ、国に頼り、おんぶにだっこ
でいられる時代は終わった。
自分自身の足で立ち、人生に責任を持って
歩んでいく覚悟が今問われている。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。