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初の「ハンズフリー」シューズ登場

靴を履くときに、あなたは手を使う
だろうか?

革靴なら、大抵靴ベラを使うので、
間接的に手を使う。
スニーカーを履く場合、ひもを
結ぶことが多く、これも手を使う。
スリッポンだと、手も靴ベラも
使わずに履ける場合はあるが、
縁が痛むのであまり好ましくない
ため、やはり手を使うことになる。

「ハンズフリー」の靴と言われて、
そんなの別に新しくないのでは?
と最初は思ったのだが、
こうしてよくよく考えると、
手を使わないで履けるような靴を
設計するというのは、
大層なイノベーションである
ということに思い至る。

では、その「ハンズフリー」という
のは、どんな靴なの?!
ナイキが発売する、初のハンズフリー
シューズは、こちらのサイトで見れば
どんなものかが一目瞭然。
こんなユニークな靴が、市場に投入
されることになったのである。

こういう新しいアイデアを搭載した
商品を見ると、一体どんなヒントを
手掛かりにこんなアイデアにたどり
着いたのだろう?と想像が膨らむ。

商品開発のアプローチには、
市場における「ニーズ」から発想する
「マーケットイン」のアプローチと、
企業側の「リソース」から発想する
「プロダクトアウト」のアプローチ
とがある。
今回のハンズフリーシューズは、
一体どちらであったのだろうか?

「靴を履くときに、手を使うのが
面倒なんだよね、手を使わずに、
サッと脱ぎ履きできる靴があったら
いいのになぁ・・・」
というニーズが確認出来ていて、
そのニーズに応えるためには
どんなデザインが可能だろうか?
と考えるのが前者だが、恐らくは
こちらなのだろう。

仮に後者だとすると、今回搭載された
テクノロジーが先にあって、それを
どう活用しようかな、と考えた先に
「手を使わずに履ける靴」のアイデア
へと至った、そんな説明になる。
ちなみに、そのテクノロジーという
のは、

the tensioner band and bi-stable hinge hold the shoe in a steady open position
伸縮するバンドと、双安定ヒンジ(ちょうつがい)の組み合わせで、靴を安定的に開いた状態にとどめる

とある通り、どこにでもありそうな技術
同士を組み合わせたに過ぎない。
ただ、その組み合わせ方が、目的実現に
向けて絶妙なバランスでもって機能した
ということだと思われる。

靴ひもがなくてもフィット感を向上
させられる靴。
折り畳んで持ち運びできる靴。
はだし感覚で履ける靴。
羽のように軽い靴。
自分好みに色やパーツをカスタマイズ
することができる靴。

ナイキはこれまで既に様々な
イノベーションを実現して来たが、
今回もまた素晴らしいアイデアを
世の中に送り出してきた。
こうしたアイデアのどれもが、
マーケットのニーズをつぶさに
確認し、どうにか実現できないか?
「マーケットイン」を試行錯誤した
上での商品たちであるように
感じられる。

そんなブランドの姿勢が好きなゆえ、
私自身、靴以外のランニンググッズ
はナイキを好んで身に付けている。
ランニングアプリもナイキに
お世話になっており、私のQOLを
大いに上げてくれていることに
感謝である。

蛇足だが、肝心の靴はヴィブラム
ゾッコンゆえ、ご容赦願っている
次第。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。