アップセル
久々に割と大きな買い物をした。
と言っても、金額は12万円ほど。
重さにして25㎏くらい。
人ひとり分くらいの場所を占有する。
分かる人にはすぐ分かるだろうか。
正解は、電動アシスト付き自転車で
ある。
初代、ヤマハのPASを購入したのが、
もう10年近く前。
最近では、
充電がもたない、
スポークがバラバラと取れる、
括り付けてあるカゴが錆びだらけ、
遂にはチェーンも外れてしまった。
もう限界だろうということで、
今朝お店のオープン時間めがけて、
近所のサイクルベースあさひへと
駆け込んだのだった。
メーカーは、
ヤマハ
パナソニック
ブリヂストン
の三択。
あさひオリジナルの中国製OEMも
あり、値段の割にスペックは高そう
ではあったが、デザイン面と
品質面の不安から候補外。
これまで使っていたヤマハに
大きな不満はないものの、
値段とスペックのバランスや、
デザインの見た目、
そして下りの時に充電してくれる
という機能が唯一付いている
というポイントを気に入り、
ブリヂストンを選択した。
さぁ会計、という段で、
想定通りのアップセル。
マクドナルドで、
「ポテトも一緒にいかがですか?」
「お飲み物は宜しかったでしょうか?」というアレである。
ちょっとお勧めするだけで、
意外と多くの人が購入をしてくれる
テクニックとして、ありとあらゆる
セールスの場面で使われているのは
ご存知の通り。
既に財布のヒモを緩めているお客様
というのは、最初の決断に比べて
ハードルの低い追加オファーには
乗りやすいものなのだ。
あさひでは、3年間5,000円を支払って
会員になれば、防犯登録が無料、
盗難補償、傷害保険、点検無料、
等のメリットが受けられる。
これは事前にある程度調べ済で、
元々入ろうと思っていたので、
すんなり「お願いします」
と受け入れる。
更に店員が勧めてきたのが、
以下にある4つほどの補助的な
商品・サービスを1パッケージにして、
個別に買うよりも2割くらい安く
なりますよ、というもの。
・サドル盗難防止ツール
・手元スイッチ保護カバー
・錆び防止スプレー
・パンク防止剤
アップセルでお客様の買い上げ金額を
増やそうと、涙ぐましい努力を
皆さんしてるんだなぁ、と思いつつ、
どう考えても不要と思うものまで
買う義理もない。
全部まとめて4,500円のところを
3,900円!みたいな価格設定だったが、
スイッチ保護カバーとパンク防止剤
は確かに必要と納得して、残りは
不要の判断を下し、2,500円の
お支払いに留めた。
これら2つも、勧められなければ
買わなかっただろうから、
既にアップセルのワナにかかっている
という見方が出来なくもない。
ただ、店員さんの説明をきっちり
聞いて、合理的で納得のいく買物
だと判断を下した。
後々、何かだまされたなぁ、、、
という気持ちに陥る心配もない。
お互いにハッピーな結果だから、
これで良いのだ、と思える。
アップセル、クロスセルという
テクニックに、消費者・購入者は
常にさらされるものなのだ、
という意識を持って、
「賢い消費者」
であろうと心掛けていけば、
買い物で後悔することがグンと
減ること請け合いである。
逆の立場、売る方としては、
やはりテクニックで「売り付ける」
という意識を持つことを止めつつ、
真に消費者のためになることならば
アップセルもクロスセルも敢行する
ことが肝要だ。
あさひの店員さんとの会話を
振り返り、そんなことを確認した
土曜日の午後。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。