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「そもそも」を活用した解決フレームワーク
昨日の記事で、「抑々塾」をご紹介
しました。
この「そもそも」という言葉、
学生時代から大変にお世話になり、
今も良きパートナーとしてとても
重宝している言葉なのですよね。
法学部を経て、大学院で法学修士まで
取らせてもらった学生時代、
今は裁判官として活躍中の旧友から
教わったフレームワークを、
未だによく使わせてもらいます。
何かしらの対立が起きて、決着を
つけなければならない事案に際し、
このフレームに乗せてあげると、
非常にスッキリと内容が整理できて
結論を導きやすくなるのです。
それは、
確かに、(事実に対する一つの解釈を提起)
しかし、(その解釈に対する反論を考慮)
そもそも、(本来の目的、趣旨に立ち返って検討)
ゆえに、(判断、結論)
というもの。
説明が硬いですね。
もう少し柔らかいバージョンで
書き直してみましょう。
確かに、(それはAと考えられるよね)
しかし、(それはBと考えることもできるよね)
そもそも、(元々の目的はこんなところにあったよね)
ゆえに、(Aか、Bか、AとBのいいとこどりか、バランスのよい結論を出そう)
「司法」を象徴する正義の女神は、
左手に天秤を持ち、
右手に剣を持っています。
これは、双方の主張をバランスさせ、
いざそのバランスがとれたならば
強制力を以てその状態を実現する、
という含意なのですね。
こうやってバランスの良い結論を
導く上で、先のフレームはとても
使い勝手が良いのです。
そしてこれは、何も仰々しい法的な
対応が必要となる案件だけでなく、
日常的に何かしら考え事をするとき
などにも、十分応用が可能であると
思うのですよね。
例えば、ちょっとした喧嘩の仲裁を
するときであるとか、お出かけする
行き先をどうやって決めようかとか、
お悩み解決全般に有効活用可能
なのです。
試しに、架空のケースを一つ
考えてみましょう。
確かに、箱根の温泉に出かけるのは、溜まった疲れをとる上で良い選択肢である。
しかし、自宅でのんびり休むのも、運転を含む移動による疲れを回避できる点で望ましい。
そもそも、箱根の宿は最近インバウンド過多で大きく値上がりし、コスパが悪い。そんな状況での宿泊は、イマイチ楽しめないリスクが大きい。
ゆえに、今回は自宅でのんびり、箱根の湯の入浴剤でも買ってきて、疲れをとるのが良いだろう。
つい取り留めなく考え事をしてしまう
傾向がある場合、こうやってフレームで
処理するクセをつければ、結構時短に
なるのではないでしょうか。
あるいは、二つと限らずに選択肢として
考えられるものを、A、B、C、、、と
挙げていき、挙げ終わったところで
「そもそも」を登場させます。
そして、各選択肢を目的に照らし
合わせて順番に評価、
ベストなものを選べば良いのですね。
そもそも、そんなお悩みがなければ、
このフレームワークも不要ですが、
もし何かしら活用できそうでしたら
是非使ってみてください。
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