おにぎりの付加価値競争
1月15日の日経MJに、
「おにぎり、なお進化中」
という記事が出ていました。
さまざまな変わり種具材、
複数の具材の組み合わせ、
握りたての温かさ、
あえてなるべく握らない、
カタチや見た目の華を重視、
などなど、ユニークな工夫を
凝らしたおにぎりが増殖中の
様子です。
取り上げられていたお店の
一つ目は、「おにぎり こんが」。
日本の玄関口、羽田空港に店を
構える「こんが」では、
ランチ時に行列ができており、
中にはインバウンド客も多く
いらっしゃるとのこと。
大塚の有名店「おにぎり ぼんご」の
監修を受けているそうで、
同店のホームページにある
「美味しさの5つの秘密」の2つ目、
を地で行く、ギュッと握られては
いない「非常識」なおにぎりを
販売しているようです。
二つ目に取り上げらていたのが、
東急東横線の学芸大学駅近くにある
丸型のおにぎり専門店「マルムス」。
お米も具材も厳選したものを使い、
美しい丸型に仕上げ、商品名が
書かれた丁寧なラベルに個別包装
されるとのことで、ギフト用に
購入する方も多いのだとか。
最近では、様々な食材の高騰の
あおりを受けて、コンビニの
おにぎりもインフレ気味です。
以前は100円、120円で買えたものが、
最近では120円、150円払わないと
買えない感触ですよね。
更には、180円、200円といった
「高級」おにぎりも多く売られる
ようになりました。
そんなコンビニおにぎりの価格に
比べて、2倍、3倍もするような
おにぎりが、こうして話題になる
というのは、なかなか喜ばしい
ことではないでしょうか。
ただひたすら価格を安くして、
お客様にある意味媚びる、
そんなことをどの業界も、
どの会社も続けてきたから、
デフレがこれだけ長く続いたと
いう面は少なからずあるでしょう。
そうではなく、価格は上げる。
その分、付加価値を高める努力を
して、その価値を理解してくれる
お客様に買ってもらう。
再び買ってもらえるように、
付加価値を磨き、高める努力を
怠らない。
それこそが、マーケティングの
醍醐味であり、真骨頂です。
サルでも出来る価格競争を脱し、
知恵を絞って付加価値を競い合う
価値競争を行ってこそ、
社会が豊かになるのです。
そういう「真っ当な商売」を志向
する会社が増え、
より健全な経済成長が進む未来を
創っていきたいものですね。
「おにぎり ぼんご」は、
いつ行っても並んでいるとの噂を
随分前から聞いており、
いつか行ってみたいと思いつつ
チャンスがありません。
しかし、その監修が入っている
「おにぎり こんが」は、
羽田空港国際線ターミナル店だけでなく、
蒲田店と赤坂Bizタワー店もあるので、
近いうちにいずれかのお店で
食べるチャンスを得たいものです。