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日本に迫る食糧危機
激しい円安が進行している。
円安が進むと、外国からモノを買うのに
より多くの日本円が必要だ。
食糧自給率が低い我が国は、
円安によって苦しい状況へと向かう。
もちろん、円安によってドルなどの外貨建て
資産価値が上がるので、一方的に悪いこと
ばかりではない。
しかし、昨今のメディアを見る限り、
「円安=悪」という図式の報道が圧倒的に
多いため、多くの人が不安に陥っている
のではなかろうか。
加えて、確実に進行しているインフレ。
30年間、ほとんど物価は上がらずにいた
わけだが、遂に堰を切ったように物価の
上昇が始まった、そんな印象すらある。
デフォルトした国で起こるような、
モノの値段が数倍、あるいは数十倍
となるようなハイパーインフレでは
ないものの、賃金がすぐに上がらない状況
下での10%、20%レベルの価格上昇は、
家計を非常に苦しめる。
そのレベルで価格上昇したとしても、
買えるだけまだ良いかもしれない。
半年後、1年後には、買うものすらない
かもしれない。
そんな衝撃的な内容を語っている動画に
出くわして、少し動揺している。
YouTubeで、武田邦彦先生が展開されて
いるチャンネルでの配信。
先生は、今度の参院選に参政党から
立候補予定の方で、憂国の士。
客観的、科学的ながら過激な物言いで、
色々とぶった切ってきた方であり、
強い信条を持って熱心に活動されているが、
評価は分かれるところ。
武田先生の動画は、サムネイルが
いつも大げさに過ぎると感じることが
多く、少し割り引いて観る必要があると
個人的には思っている。
キャッチコピーとしては良くても、
キャッチされた視聴者が内容を見て
「大げさだ」と感じてしまっては、
リピートされずに離れてしまうのでは?
そんな余計な心配が頭をもたげる。
それはさておき、私が動揺したというのは、
鈴木宣弘東京大学教授(元農水省官僚)に
よるこちらの動画。
内容が非常に真に迫っているように思われた。
私なりにざっくりと鈴木教授の主張を
サマリーすると、こんなところだ。
・クアトロショック(コロナ、異常気象、中国による爆買い、ウクライナ戦争)によって日本の食糧危機が迫っている。
・食糧そのものが入ってこないだけでなく、その種子や肥料なども外国依存度が高いため、危機はより一層深刻。
・アメリカによる占領政策で日本の農業は潰され、学校給食経由で食文化が壊された。食糧行政は骨抜き、危険な食糧を押し付けられる度合いが年々ひどくなっている。
・危険な食糧を押し付けられた挙句、それが原因でかかる病気を治療する薬をも売り付けられる、そんな新しいリスクも出て来ている。
動画の最初に出て来るこちらの本で、
より詳しい内容が書かれているのだろう。
ウクライナにおける紛争を、どこか
「対岸の火事」として見ている日本人が
多い気がするが、既に日本も戦時下に
あると言って良い。
いや、そのような認識に変えていかないと
本当にこの先危険なのではないか。
いたずらに危険を煽るのは、個人的には
大嫌いだが、これは「潜在的」な危機の
レベルを超えて、既に危機が「顕在化」
した状態である。
どう備えるべきか、慎重に考えつつ、
同時に手を、体を動かしていかねばと
いう思いを強くしている。
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