「約束のよなよなエール」キャンペーン企画に度肝を抜かれる
10年後と20年後に発売されるビールを
ウリにしたキャンペーン企画を、
よなよなエールが実施している。
その名も、「約束のよなよなエール」。
あまりの人気に、当初用意した枠の
2,000本が即座に埋まってしまい、
今は追加の1,000本を受付中。
追加分はあくまでも抽選だとのこと。
抽選に当たるかどうかは不明だが、
とにかく応募だけはしておこうという
ことで、私も慌てて個人情報の入力を
して、9月頭の抽選待ちである。
「大反響」の状況ゆえ、
既にこのキャンペーンの存在を
ご存知の方も多いかもしれない。
ヤッホーブルーイングが、
元々尖った企画を得意としている
ことは知ってはいたが、
今回の企画には度肝を抜かれた。
発売が10年後!20年後!!
ということは、当たり前だが
10年後も20年後も会社がちゃんと
存続をして、ビールを作り続けて
いなければならない。
そんな約束を消費者とすることに、
リスクを感じない経営者はいないはず
だと思うのだ。
そこをあえて踏み越えて、自分たちの
事業を10年、20年と着実に継続させる
ことにコミットした経営陣の勇気ある
決断に、驚きを通り越して感動すら
覚えたのである。
ECサイトでは、10年後/20年後に発売
予定の商品を予約することはできない。
代わりに、
・「タイムカプセル」で予約
・ツイートすることで予約
・「タイムカプセル醸造所」で予約
という方法を提供。
1つ目の予約方法は、応募者に届く
よなよなエールの缶デザインそのままの
「タイムカプセル」を利用。
その中に、10年後/20年後に自分が約束
したいことを書いた手紙を入れ、
各自保管することになる。
提供されている予約方法が複数にわたり、
ちょっと分かりにくい部分もあるが、
丁寧なQ&Aもサイトに用意されていて、
この企画に対する意気込みを感じる。
これだけ印象的な体験を提供されれば、
誰だって「よなよなエール」に対する
思い入れが爆上がりするのは必然!!
だろう。
顧客ロイヤリティ向上施策を支援する
チーターデジタル社の、約1年前の若干
古い広告企画だと思われる記事で、
「よなよなエールの超宴」を始めとする
ヤッホーブルーイング社が展開する
ファンマーケティングの一端を
覗くことができる。
キリンやアサヒのような大手では、
費用対効果の面から手を付けづらい
イベントをフル活用。
「広く浅く」ではなく、
「狭く深く」お客様の心に刺さるような
ニッチマーケティングの王道を
志向している様子がよく分かる。
そして、一口に「お客様」「ファン」と
言っても、購入金額、熱狂度といった
属性に応じて行動特性が変わってくる
ことを把握し、それぞれに合った適切な
コミュニケーションを展開することで
ファンのロイヤリティを向上させて
いこうと考えているようだ。
よなよなエールが、
10年後も20年後もファンから愛され続け、
「約束」通りに商品が発売されることを、
大いに期待して見守ることとしたい。
ちなみに、つい1ヶ月ほど前にも、
クラフトビールに関する記事を書いて
いたので、参考として貼り付けておく。