「第35回全日本DM大賞 作品募集中」のDMが送られてきた
マーケティングにおいては、様々な
メディア=媒体を通じて、お客様に
伝えたいメッセージをお届けしよう
と試みる。
メディアという言葉は、英語では
Media、これはMediumの複数形だ。
Mediumというのは、洋服のサイズ
として使われている「S、M、L」の
Mと同じ。
「真ん中」「中くらい」
といった意味合い。
つまり、上と下、右と左、大と小、
それらの「間をつなぐ」位置にある
のがMediumなのである。
コミュニケーションを仕掛ける主体
と、お客様との「間をつなぐ」べく
「媒介」する「実体」、それが
メディアなので、ありとあらゆる
ものがメディアになる。
いわゆる「メディア論」となると、
話がものすごく広がってしまう
のだが、今日取り上げたいのは
ダイレクトメール、通称DMだ。
TVCM、新聞、雑誌、ラジオの4つが
かつて「4マス」と呼ばれた大衆向け
メディアの主流。
今やデジタルメディアがTVCMを
追い抜いて、4マスは凋落が著しい
のは周知の事実であろう。
これら以外にはどんなメディアが
あるかと考えたときに、すぐに思い
付くのが
・屋外広告
・車内広告
・チラシ広告
・ダイレクトメール(DM)
といったところ。
チラシは不特定多数に送るのに対し、
DMは「ダイレクト」と言っている
通り、不特定ではなく特定の方々に
直接送ることが肝。
ターゲットを絞り込まず、じゅうたん
爆撃の如くにバラまくのがチラシ。
それに対して、DMの場合、少なく
ともターゲットの住所、氏名がない
ことには、直接届けようがない。
ある程度の個人情報を収集し、その
個人のかたまり=ターゲット層の
傾向に合わせて内容を調整して、
ピンポイント爆撃をするのがDM
ということになる。
前置きがすっかり長くなってしまった
が、このDMという媒体を、
・優れた戦略性の下で活用
・優れたクリエイティブ性を発揮
・優れた効果実績にて実施
した作品を表彰するのが、写真に
ある「全日本DM大賞」である。
もう35回目というから、大変に歴史の
あるコンテストであり、それなりに
注目度の高いイベントだ。
クリエイターにとっては、自分の腕を
多くの人に知ってもらうチャンス。
広告主にとっても、自分たちのDMが
世の中により広く知られることは、
余程の例外を除き大きなメリットと
なるはず。
あくまで、DMは戦略を実現、実行
する上での手段であり、戦略目的に
沿っている手段として適切に選ばれ
たものかどうかが重要だが、
目的 → 戦略 → 戦術
の流れの中でDMがきれいに位置付け
られ、そのDMが見事に良い結果を
叩き出しているならば、このDM大賞
に応募しない手はない。
以前の投稿で、驚くべきノベルティを
DMで私に送ってきた某著名サッカー
チームのことを書いたことがある。
DMというと、ついこのエピソードを
思い出す。
相手に、想定外の驚きをもたらす、
「!」を生じさせて心を動かす、
そんな可能性を秘めたメディアとも
言えるDM。
応募まではしなくとも、過去の作品を
見るだけでも十分刺激的。
今回=第35回は、10月末が応募〆切、
実際の表彰は恐らく年明け3月くらい
だが、前回=第34回の入賞作品は
こちらに紹介されている。優れたマーケティングの事例として
ご参考までに。