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10年以上生き残るリスペクトすべきラーメン屋

もちろん、20年、30年、あるいは
50年、のれんを守るラーメン屋が
沢山あることは知っている。
しかし、これだけ世の中に沢山の
ラーメン屋が出来て、激しく競争を
繰り広げているのを見るにつけ、
10年続いたらそれはもうリスペクト
である。

ここ一年半ほど目黒で働いている。
何故か目黒には縁があり、
新卒から4年ほど目黒に勤務、
一度離れたが転職して目黒に戻り、
6年ほど通った。
また転職で離れた後、10年ほど
経って再び舞い戻り、3度目の
目黒勤務なのだ。

10年ぶりに戻り、かなりの数の
飲食店が入れ替わっている中、
根強い人気で生き残っている店も
またそれなりに多い。

そんな中で、私がよく通っていた
ラーメン屋に10年以上ぶりに
訪れた。
「づゅる麺池田」
という、つけ麺メインのお店である。

ここの麺が、美味いのだ。
ツルッとした喉ごし、噛みごたえ、
噛んだときの味わい、つけ汁との絡み、
全てお気に入りだった。
久々に食べても、その味は健在。
懐かしさと美味さで、涙が出た。

というのは誇張だが、何はともあれ
変わらぬ美味しさがあってこそ、
この10年、そしてコロナ直撃のこの
一年弱も、強かに生き残っているの
だろう。

チャーシューが豚ではなく鶏で、
10年前からそうだったのかを
全く覚えていないものの、
これが豚だったらなぁ・・と
個人的には少し残念なところ。

店内の貼り紙に、この店では
あつもり(麺を温かくして出すこと)
や麺の硬め柔らかめといった
「カスタマイズ」は受けないよ、
という趣旨のことが書かれていた。
店主こだわりの仕上がりを、
文句言わずに食べてみろ、
そういう頑固一徹系の匂いを感じ
させる貼り紙である。

カスタマイズを喜んで受ける店も
当然ながら存在する。
バリエーションを分かりやすく
表にして掲示しているところすら
たまに見かける。

このカスタマイズのサービスを
やるべきか、やらないべきか、
これはある意味経営戦略であり、
マーケティング戦略である。
お客様に対して、提供する商品の
価値をどうやって最大化するか。
その解答の一環として、店主は
カスタマイズの採否を決めている
はずだ。

お客様に寄り添う、
お客様は神様だと考える、
お客様が望むことは極力叶えて
差し上げよう、
そういう店はカスタマイズする。

いや、うちはベストな状態の一杯を
供したい、食べてくれたら分かる、
だからカスタマイズはしない。

どちらもあり得る。
名店と言われるラーメン屋は、
どちらか一方に偏るということも
なさそうだ。
ちゃんと数えたわけではないけれど。

いずれにしても、大切なのはきっと
「筋を通している」か否か
なのではなかろうか。
店主の熱い思いがあって、
何らかの理由でカスタマイズを
する店もあれば、
「づゅる麺池田」のような店もある。

私個人が持っている指針は、
カスタマイズ出来ようと出来まいと、
まず最初の時は一切カスタマイズを
しないで食べてみる、
というものである。
店主へのリスペクトを込めて、
まずはスタンダードなものを
味わわせてもらう。

残業ですっかり遅くなった帰り道に
こんなネタを書いてしまい、
無性にラーメンが食べたくなって
くるという困った展開。
いや、ガマンガマン。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。