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考えて、考えて、考え抜く

ユニクロの柳井さんが、ドラッカーの
信奉者
であることは割と有名な話だと
思います。

その柳井さんと、ホンダでシビックの
デザインなどを手掛け、常務まで務めた
岩倉さんとの対談が、致知出版社の
『一生学べる仕事力大全』に載っている
そうです。

その対談のエッセンスを、Webで紹介
している記事を見かけまして、
非常に興味深かったのでご紹介を
させてください。

中身に入る前に、このバナーに出ている
ドラッカーがとても若いのが妙に新鮮に
感じられます(笑)。

記事の中で、ドラッカーと本田宗一郎の
考え方がとても似ている
、ということで
2人の意見が一致していました。

要は、企業の図体が大きいか小さいかに
かかわらず、社員全員が主体性を持って
経営に参画しなければ強い企業には
なれない
、そんな思いを二人とも共通
して持っていたはずだという趣旨です。

そして、二人とも、考え抜くことの
重要性を説いていた
、という話に
つながっていくのですが、そこで
岩倉さんが、本田宗一郎さんから
この点でいかに薫陶を受けたかを
語っていらっしゃるのが、非常に
印象的だったのですね。

僕は本田さんから、とことん考えて考えて、考え抜くことの必要性を教わりました。そしてこの考え抜く姿勢は、やがて会社の中でシステム化され、我々はそれを「缶詰」「山ごもり」「カミナリ」と呼んでいました。

いかにも日本企業らしい呼び名
付いている点に、思わずクスッと
笑ってしまいました。

「缶詰」は1グループ約10人が部屋に閉じ込められ、普段の仕事や外界の情報から完全に遮断(しゃだん)されます。よいアイデアが出てくるまで出してもらえず、家に帰ることも許されない。その空間でとことん考え抜く。最長で1か月に及んだこともありましたよ。

1か月も隔離されていたら、今の時代
コンプライアンス的には一発アウト!
ではないかと思われますが、
当時は社会通念的にもアリだったと
いうことですよね・・・

実際に良いアイデアが出てくるように
さえなれば、コンプライアンスも何も
気にする必要はないのでしょうが。

いずれにせよ、日常から強制的に切り
離さないと良いアイデアはなかなか
出てこない
ゆえの仕組みなわけです。

「山ごもり」は温泉に行ってこいと言われ、喜び勇んで出掛けると、その安宿にあるのは紙と鉛筆だけ(笑)。仕事に必要なものが何でも揃(そろ)っている研究所を離れ、立ち位置を変えることで、新たな考えを生み出そうという試みです。

「缶詰」と非常に似た仕組みですが、
クリエイティブなアイデアを生み出そうと
思ったら、情報過多の現代にあっては
これ位極端にやるべきなのでしょう。

 最後の「カミナリ」は、目標を引き上げて頭を切り替えさせる方法ですが、私たちの頃は本田さんそのものでした(笑)。本田さんが毎日怒るのを「カミナリ、カミナリ」と我々は言ってたんですが、怖いから皆逃げるわけです。
 ただ、なぜ怖いのかと考えてみると、カミナリが上にあるからなんですよね。ジャンボ機でそのカミナリより上に行けば、怖くも何ともない。
 結局、本田さんが怒るのは、経営者として考えているからなんです。こうしなきゃお客様は喜ばないという発想だから、考え方が哲学的になる。一方、こちらはデザイナーとしての視点だけで考えている。つまり「シンキングレベル」が違うわけです。
 だから自分のシンキングレベルを上げるしかないんだと。カミナリの怖さを克服するために、体を逃がさず、心で勝っていこうと考えたんです。そうやって本田さんになったつもりで、本田さんと同じ視点で考えると、急に怖くなくなったという経験がありますね。

言葉を変えれば、「視座を上げる」という
ことですよね。
経営者としての「視座」を持って考える
これを「カミナリ」という名前の
「システム」にしていたわけです。

トコトン考えに考えて考え抜くための
システムとしての
「缶詰」
「山ごもり」
「カミナリ」

というキーワードがなかなかに鮮烈
だったのでご紹介しました。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。