お客様をどれだけ喜ばせたかが「価値」につながる
今日は、オンライン(ZOOM)で
主催セミナーを実施した。
「マーケティング・ベーシック」と
題した6回シリーズの4回目。
テーマは「Price」、価格である。
「価格」がテーマなのだが、
実のところ、語る内容は
「価値」に関することが多い。
結局のところ、「価格」というのは
商品(=製品やサービス)が持つ
「価値」を、貨幣という尺度で表現
しているに過ぎない。
それゆえ、お客様が、商品に対して
どれだけ「価値」を感じてくださるか
こそが、「価格」決定において大きな
カギを握ることになる。
ということで、「価格」と「価値」に
ついて、参加者に対して様々な事例を
引き合いに出しながら説明を行い、
また自身で考えてもらう演習の時間を
取り、あっという間の2時間強だった。
その演習において、価格が高くても
つい買ってしまう、そんな商品なり
サービスにはどんなものがあるかを、
各自に答えてもらったのだが、
やはり人それぞれハマっているものが
あり、非常に興味深く聞いているうちに
つい予定時間を超えることに。
偶然にも、私が知っているブランド、
商品が多数出て来て、個人的にも
テンションが上がったのであった。
そのうちの一つが、「ツマガリ」という
兵庫県にあるお菓子屋さん。
転職で会社を去る際には、
「お世話になりました」
という意味を込めて、最後にお菓子を
一人ひとり配って歩くのだが、
以前にこのツマガリの通販を利用させて
もらったことがある。
元々は、妻が友人から聞いたか何かで、
ここの焼き菓子はとにかく美味しい、
間違いがない!
そう力説されて、大阪出張の際に
梅田の大丸百貨店でお土産に購入した
のが最初だった。
確かに、その辺のお菓子とはちょっと
違うなと感じる味で、それ以来この
「ツマガリ」ブランドは、私の頭の
中の「優秀なお土産菓子」リストに
ランクインして、未だに上位をキープ
している。
その「ツマガリ」ブランドの人気の
秘密は、サイトにも色々書かれている
素材へのこだわりに由来する、「味」
こそがメジャーな理由だと思われる。
しかしながら、それに加えて、社長で
いらっしゃる津曲孝さんの「哲学」も
また、「味」を支えるストーリーの
一部を成し、衰えぬ人気へとつながって
いるのではないかと思うのだ。
サイトに、「津曲ことば」と題して、
お店の様々なところに貼ってあるという
社長の訓戒が紹介されている。
正に「哲学」と呼ぶにふさわしい
金言が並んでいることに、
半ば驚き、半ば得心した。
こういう考え方でやっているからこそ、
美味しいお菓子を世に届け続けることが
できるのだ、そんな感慨を得られる。
いくつか引用させてもらう。
大切な事は、今日一日どれだけお客様を喜ばせたかである。
お客様の利益や心を最優先する
客の声 一番確かな アドバイザー
このように、お客様のことを第一に考え、
いかにお客様に喜んでもらうかに腐心して
いることが分かる。
言い換えれば、お客様にいかに「価値」を
感じてもらえるか、そこに心血を注いで
いると言っても良い。
非常に基本に忠実に、顧客志向でいこうと
する哲学が伝わってくる。
実際、店員の皆さんがとても気持ちの良い
接客をされており、通販での対応も非常に
丁寧で、哲学がしっかりと社内に息づいて
いる。
こういうブランドは、多少価格が高くとも
応援したくなる。
「価格」に対して「価値」を大きく
膨らませている事例だと思うのだ。
まずは「価値」を高めることに力を注ぐ
のが王道、それを確認できる事例である。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。