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テクニックよりも人間力・精神力

大谷翔平の活躍が止まらない。
アメリカのメジャーリーグで、
ホームランダービーを独走中。
投手としての好成績に加えて、
打者としてこれだけの活躍が
できるというのは、
正に前代未聞空前絶後
日本中が騒ぎたてるのもやむなし、
といったところだ。

その大谷翔平が、学生の頃から
マンダラチャートで目標設定
していた話はつとに有名。
2年程前にこのnoteでも取り上げて
いる。

彼が目標として掲げていたのは、
「ドラ1 8球団」
即ちドラフト1位指名を8球団から
獲得するというもの。

これを実現するための下位目標と
して、
・体づくり
・人間性
・メンタル
・コントロール
・キレ
・スピード160キロ
・変化球
・運

以上の8つを展開していた。

このうち、
「人間性」「メンタル」「運」
以外の5つは、全て野球の技術に直結
するもので、マスターすれば即座に
役立つものばかり。

これに対し、上記3つに関しては、
いわゆる「精神論」として片付け
られかねない内容

野球がうまくなる上でどこまで
重要なのか、疑問に思う人も
いるかもしれない。

しかし、この「精神論」があって
こそ、勝負に対する強さが生まれて
来る
のは疑いないものと思うのだ。

同じ野球の事例が、『致知』7月号
載っていたので紹介したい。
高校野球の宇和島東高校である。

地力がありながら、なかなか県予選を
勝ちあがることができない年が続いて
いた、40年近く前の話。

「勝てないのは人間教育・精神教育が足りないからだ」

そのように気付いた当時の監督が、
恩師であり同校の教諭であった
井関文和先生に、「総括顧問」への
就任
を懇請した。

井関先生は、再三固辞したものの、
最後はその熱に心を打たれて、
総括顧問に就任。

その後は、徹底的に進路指導生活
指導
を行いながら、定期的に部員を
集めて「人間講話」と呼ぶ教育的
プログラムを実施したそうだ。

そして、その講話の最初には、必ず
先生自らが『言志晩録』60条の
「三学」を朗唱したのだという。

少にして学べば、則ち壮にして為すあり。
壮にして学べば、則ち老いて衰えず。
老いて学べば、則ち死して朽ちず。

学び続けることの大切さを
簡潔に示した名文だ。

ある時、井関先生がいつものように
朗唱を始めようとした瞬間、
部員たちがスッと全員立ち上がり、
自ら唱和を始めた
らしい。

つまり、部員の意識が、この「三学」
朗唱によって変わり、すべてを自分
ごと化する人間へと成長
したのである。

その後、宇和島東は県大会を優に突破、
甲子園の常連となるだけでなく、
常に上位争いをするような屈強な
チームに生まれ変わったのだ。

テクニックを習得し、それを野球の
現場で活かすことも勿論大事。

しかし、そのテクニックを習得し、
駆使する土台である「心」「精神」を
常に磨き上げ、鍛え上げておくことが
より一層重要

そんなことを、大谷翔平や宇和島東の
例が教えてくれるのだ。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。