ブラジル面白ニュース 布施直佐 月刊ピンドラーマ2025年1月号
☺魚でアイスキャンディー
サンパウロ州サンタ・フェ・ド・スル市にある水産加工会社 Brazilian Fish が先々月に開かれた Seafood Show Latin America 2024 でティラピア(カワスズメ科に属する淡水魚、日本ではイズミダイとも呼ばれる)を使ったアイスキャンディーを発表し注目を浴びた。
ピスタチオ、チョコレート、ホワイトチョコレートの3種類の味が楽しめ、魚の味はしないそうだ。また、砂糖を使わず、1本につき8グラムのプロテインが含まれる。
このアイスキャンディーは2017年から商品開発が行われつい先ごろ完成した。現在は工場内でしか販売していないが、まもなく一般市場でも販売される。ブラジル国内だけでなくアメリカ、中国、日本で販売を展開する予定だ。
ブラジル国内でのアイスの総売り上げは年間140億レアル、世界のホエイプロテイン市場は2029年までに2910億ドルに達する見込みで、このティラピア・アイスキャンディーがどれだけ売り上げを伸ばすか楽しみだ。
☺証明写真
先月はブラジル各地で選挙が行われたが、ブラジルでは18歳以上70歳以下の識字能力のあるすべての国民には投票が義務付けられている。投票しない場合は、選挙裁判所に申し開きを直接行う必要があり、申し開きをしなかった国民には3.51レアルの罰金が課される。
サンパウロ州モジ・ダス・クルゼス市の選挙登記役場の責任者ジュリアナ・デ・コンセイソンさんは、市民から送られてくる「申し開き」の証明写真のうち、次のようなものは無効であると注意を促している。
「旅行中だったこと」を証明するのに「ビキニでポーズしている写真」や「ビーチで日光浴をしている犬の写真」(正しくは旅券のコピーが必要)。「病気だったこと」を証明するのに「苦しそうな顔をしている写真」「病院の建物の写真」「手術の最中の写真」(診断書が必要)。転んでケガをしたことを証明するのに床に自分が倒れている写真を送る人もいる。一番印象的だったのは真っ黒な写真の上に大文字で「個人的な理由」と書かれたものだそうだ。
月刊ピンドラーマ2025年1月号表紙