フィンランド🇫🇮夏至祭の旅「ユハンヌス Juhannus 2024」Day 2 - サンタ🎅との感動の出会い。ロヴァニエミへ
ユハンヌス当日がやってきた
前日の長旅から一夜明け、目が覚めると時刻はすっかりお昼近くでした。
(ユハンヌスって何?!や、気になる1日目の模様は後ほど以下から読んでみてください。)
ラップランドに入ってからずっと曇っていたのですが今日は青空が広がって良い天気です。
今日はユハンヌス当日、せっかくなので人気の観光地Rovaniemi(ロヴァニエミ)へ行くことに。
ユハンヌスの風物詩、たき火も見られるはず。
本当は、素敵なコテージへ来たのだから何もせずのんびりしようと言っていたのですが、来たら来たで行きたいところが出てきて、思いがけない体験ができるのも旅の良さですね。(ただの行き当たりばったりとも言う)
夏のサンタクロース村でプロのサンタに会う
ロヴァニエミへ到着しました。
ラヌアのコテージからサンタ村は100kmあり、1時間ちょっとかかります。
前日、800kmを車で移動している私たちは距離の感覚が完全にバグっており、えー、ロヴァニエミまで100kmじゃん、近い近い、行ってみよう、というノリで来てしまいました!
昼に起きたので100km先へ日帰りで行くのに午後2時過ぎというのんびり出発ですが、遅くなっても陽が沈まない白夜ならではの気持ちの余裕があります。
ロヴァニエミからは北極圏です。
なかなか日本に生まれ住んでいて赤道より超える機会のないボーダーかと思っていたので、ほんのり感動しました。
ついにやってきたサンタ村
ユハンヌスとはいえ夏のサンタ村はガラガラです。
少し雨も降っていました。
お土産屋さんを見て、普段サンタがいるというサンタオフィスに寄ると、サンタは冬でなくともユハンヌスも含み年中出勤(?)しているとのこと。
サンタと会話するのは無料で、自分のカメラで写真や動画を撮るのはNG。
スタッフが撮ったものはサンタと会った後、気に入ったら買ってください、とのことでした。
すっかり擦れた人間に成長した私は、「よくあるテーマパークのビジネスだなぁ。もう良い大人なんだからコスプレしたサンタとの写真なんてほしくないし、買わなくてもいいよ、どんな感じか会って買わずに帰ろうよ」と可愛く無いことを言いながらいざサンタの部屋へ。
さて、どうなることでしょうか?!
壁には政治家やアーティストなどとサンタの写真がズラリ。
サンタの部屋の前に着くと1組のグループが待っていて、他のグループが会話中のようでした。
私たちの前に2組がいることになりますが、順番が来るまで待った時間は10分ほど。
かなりしっかりと相手をしてもらえるようです。
サンタとの対面。大人になって会えてよかった。
順番が来ると、スタッフさんにどこから来たのか聞かれます。
うちのダンナが「ぼくはフィンランド人だけど、彼女(わたし)は日本出身だよ」とフィンランド語で対応。
スタッフさんもフィンランド語でサンタにそれを伝えに行ったようです。
そのあと、サンタルームに通されると、いかにもなクリスマスデコレーションのバックグラウンドの前に白いひげと笑顔がお顔に満載のサンタクロースが座っていました。
そして、多分、「座りなさい」みたいなことをフィンランド語で言いながら自分の両脇を手で示します。
そのあとも、サンタの右手側に座ったダンナの方を向いてフィンランド語で話し続けました。
サンタの左手側に座ったわたし。
なんだこれ、全然何言ってるかわかんないじゃん。せめて英語で話してくれれば、というのと、このおじさんの髭すごい大量だしめっちゃ長いんだけど本物かな、とサンタの横顔を見ながらぼんやり思っていると、サンタが急に私の方を向いて、「お久しぶりですね。この前会ったのはクリスマスかな?」
となんとも流暢な日本語で話し出すではないですか!
しかも日本の私の地元のローカルなことまで日本語でジョークも交えて話してくれて、ただただ驚くばかり。
なんで知ってるの?!というと「サンタだからね。去年も行きましたよ」とニッコリ。
最後に、クリスマスに何か願い事や欲しいプレゼントはある?と聞かれ何も思いつかないまま、「フィンランド語が話せるようになりたいです」と苦し紛れに言ってみる。
サンタは「あなたには彼がいるから大丈夫でしょう。あと半年、良い子にしていたらきっと良いことありますよ」とまたニッコリ。
せいぜい挨拶と定型文的な日本語が返ってきて、あとは英語のコミュニケーションになるかなと思ってたわたしは拍子抜け。
滑らかな日本語と優しい語り口、身近な人には感じられないオーラがありながら本当のわたしのおじいちゃんのような人ごととは思えない親しみやすさ。。なんなのこれ?!
終始、サンタの語学力と知識の奥深さと美しい言葉選びと、言葉にできない醸し出す雰囲気にただただ感服するばかりでした。
サンタと別れた後、私はダンナに「写真買おう、、、。え?動画もある?もう全部買おう」と放心状態で言うのでした。
サンタについて真面目に書いてみる
プロのサンタの凄さを知って、サンタに対する大人の自分の考え方が変わりました。
子供の頃、信じていたサンタは"いなかった"んだと気づいてから、純粋だった私は抱いていたサンタに対しての親しみや尊敬の念を忘れ、そんな夢物語は存在しないんだと思っていました。
それに私は元々なかなかのひねくれ者(自分で言うのもなんだけど)なので、大人になり、そんなおとぎ話のサンタの存在に対して、コカ・コーラのマーケティング戦略でうんぬんとつまらないことを言い出したり、茶化した気持ちしか持っていなかったようです。
今のわたしの中のサンタの存在はあのサンタ村のサンタで、子供の頃とは違う親しみと尊敬の念をとり戻し、思い出すだけで心が洗われ暖かい気持ちになります。
形のない暖かいプレゼントをクリスマスを待たずしてもらえたような思いです。
サンタについてはもともと伝説や概念で複数の"かたち"があるようなのですが、あのサンタ村のサンタもその中の一つで、人として存在するサンタとしての高い技術を持つ「本物のサンタ」だと感じました。
あまりうまく説明できないけど、実際に会ったらkokkoが言ってたことはこう言うことか、とわかってもらえると思います!
サンタ村に来たらコレやって?!
うちのダンナ(フィンランド人)がサンタ村に来たらずっとやりたかったことがあるというのでついていくと彼は広場の真ん中で急に変なポーズを取り出します。
何それ?と冷めた目で見ると、
「コレだよ!ここにずっと写りたかったんだ!」と見せてきたスマホの画面がこちらです。
ライブカメラがあって常にインターネットで見られるようです。
これは確かに面白いかも。
たとえば、このカメラの前に立つ時に日本にいる友達にリンクを送ってみながら電話してみるとか。
「このポーズしてみて!」と日本からリクエストするのも楽しそうです。
サンタクロースの森自然遊歩道を歩こう
サンタ村の道路を挟んだ向こうに湿地帯(Swamp)があり公園になっていました。
フィンランドは湿地が多くあって、日本と植物が異なり全くの別風景が広がります。
北極ベリーとして人気のLakka(ラッカ: クラウドベリー)も実をつけたばかりで可愛かったです。
ラッカってなぁに?という方はこちらの記事も読んでみてくださいね。
ユハンヌスの焚き火
サンタ村を後にしてラヌア方面へ戻る。
ロヴァニエミのシンボルJätkänkynttilä(ヤッカンキュンテラ)橋へ。昔、木こりが灯した松明がモデルとなっておりLumberjack's Candle (木こりの明かり)Bridgeと英語で訳されています。
この橋の麓にある公園でユハンヌスを祝う焚き火があるとのことで、焚き火が開始する20時前に到着。
すでに人がたくさん集まっていました。
この公園は北極圏のボーダーに位置しており、ちょっと特別なユハンヌスの焚き火が見られました。
夏の訪れを祝うみんなの顔には焚き火のオレンジ色の光と笑顔が灯り眩しく輝いていました。
この時のストーリーは以下の記事にも書いていますのでよかったら読んでください。
レインディアの群れに会う
ラヌアのコテージに戻る途中、またレインディア(トナカイ)の群れに会いました。
道路上で車が来ても構わず悠々と歩きます。
ユハンヌスのキャビンを楽しむ
湖畔でのバーベキュー
さて、今夜はバーベキューです。湖の近い屋外は蚊が心配でしたが心配していたほど発生していなかったのと、秘密兵器(?)のおかげであまり気になりませんでした。
湖上サウナと真っ裸で湖水浴
今夜もサウナを満喫しています!
写真はもちろんありませんが(誰も見たくない!)サウナの後は真っ裸で湖へドボン!
オレンジやパープルの空が幻想的に映る湖面を間近に見ながらサウナによって温められた体がスーッと心地よく冷えていくのを感じました。
フィンランドの多くの湖は飲めるほど水が綺麗で匂いも全くありません。
囲いのない大自然の中で真っ裸になる!
なかなかできない体験ではないでしょうか。
なお、フィンランドではサウナや湖で真っ裸になっているのを見ても見られても人はあんまり気にしません。
若者は恥ずかしがる子も多いと思いますが、大人はそれほど気にしていないようです。
もちろん、進んで見せたいわけではなく、あくまで自然な流れの中でです。
今回は遠くに釣り人が来ていましたが、水の中からとはいえマッパのダンナが「へい!何が釣れるんだーい!?」と釣り人と会話していましたよ。笑
2日目のおわりに
旅の二日目となったユハンヌス当日。
コテージに戻ってロヴァニエミで撮影してもらったサンタ動画を何度も見返す午後となりました!(すっかりサンタファンになったわたし)
動画は4分以上あり、しっかりと時間をとって向き合って話してくれたのだなと思います。
前後を合わせると5分程度サンタさんを貸切していたことになります。
(写真は印刷してもらうこともできますが、私たちは動画も含めてデータでもらうことにしました。支払いを済ませるとリンクをすぐにもらえてそこからダウンロードできます。)
冬のクリスマスシーズンはとても混みそうだからサンタと話せる時間はもっと短いのでしょうか?
もしそうなら夏のロヴァニエミにも足を運ぶ価値はありそうです。
7月に行けば湿地にはクラウドベリーも一面に実っているところや、マーケットでこの珍しいベリーを楽しむこともできそうです。
Day3に続く。
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