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とあるヘルシンキの休日🇫🇮氷上散歩と夕陽の見えるカフェ
今年のフィンランドは暖冬で、ヘルシンキで日中の気温がマイナスに落ちる日は例年より少なく、今日も2度程度。
15時を回っていましたが、寒くはなく天気も良かったので、外を歩こうと海へ出掛けてみることにしました。
やってきたのはラーヤ湾(Laajalahti)にあるムンキニエミビーチ(Munkkiniemiranta)です。
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ここはバルト海から奥まり狭く囲まれた港で冬になると一帯が凍りやすくなっています。
ムンキニエミの街から海に向かい、森を歩いているとだんだん木々がまばらになり、その向こうに見えて来た海上は凍り、雪に覆われて真っ白になっていました。
波打ち際から、遥か遠くまで凍っているようです。
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2月の頭に来たときには、海の表面にうっすら氷が張っていましたが、ここ数日は0度を超える日が続いているので、氷は溶けきっているんじゃないかと思っていました。
きっと海は陸より風があり、バルト海から押し寄せる海水も冷たいのでしょう。
ビーチまで出ると、たくさんの人が“海の上”を歩いているのが見えました。
私たちのいるヘルシンキ側のビーチから、対岸のエスポーまで海の水がしっかり凍っているようで、遠くにも人が氷の上を歩いたり、犬と走ったりしています。
わたしもおそるおそる凍った海の上へ。
砂浜と海の境目が少しぬかるんでいるようで怖かったのですが、浜を離れると足元がしっかりしてきました。
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このビーチは夏も遊びに来ていた場所ですが、いつも眺めていた海の上から、今度はビーチ側を眺めることになるなんて、不思議な気分です。
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表面の雪を払いのけて現れる氷を見ると、無数の気泡が見えます。
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氷は透き通っていましたが、気泡のレイヤーが重なり合って暗い水中は覗くことはできませんでした。
こうして足元の氷を見ていると、海の上に立っているんだなと実感します。
遠くの方でアイスフィッシングをしている人がいました。
わたしの歩いた辺りで釣っている人は見かけませんでしたが、釣り人が開けた穴の跡がそこら中にありました。
北海道でチャレンジしたワカサギ釣りを思い出します。(何も釣れなかったけど。)
そういえば、ショッピングセンターには氷に穴を開けるドリルが売っていました。
わたしもドリルを買ったらやってみたいと期待に胸が膨らみますが、おそらく今年は行動に移さないでしょう。
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釣り人が去ったあと、穴の水は凍って塞がっていきます。
開いていた穴をいくつか見て推測したところ、氷の厚さは少なくとも20センチ以上はありそうです。
わたしの体重で、すぐに割れるような厚さではなくて一安心。
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しばらく海の上を歩いていると、カフェ・トルパンランタ(Café Torpanranta)が見えて来ました。
夕陽の景色が綺麗な、わたしのお気に入りのカフェです。
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このカフェは著名な建築家、アアルトの家(Aalto House。現在は博物館になっています)の近くにあるので、そちらを訪れるついでに来るのもおすすめ。
珍しいビールもあるし、食事も美味しいです。
なんといっても景色が美しい。夕暮れの景色は格別です。
暖かくなったら、外のテラスで過ごすのも気持ちよさそうです。
ヘルシンキの中心からトラムやバスで30分程度と少し離れていますが、時間にゆとりがあれば、わざわざ来ても後悔はしません。
周囲には森やビーチ、古くからある建築物が多く、静かで散策するのに楽しいエリアです。
今日はオリジナルビールと、シナモンロールラテ、甘いバターパンをオーダーしてダンナと半分こ。
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コーヒーを飲み終えたら、今日の散策はここまで。
来た道を戻って帰途につきます。
真冬は16時には陽が落ちて真っ暗になっていましたが、今は17時すぎでもまだ陽が沈みきらず少し明るさが残っていました。
日を追うごとに空が明るくなって来ています。
フィンランドにも春が近づいて来たようです。
今日も、わたしの散歩に付き合ってくれてありがとうございます!
★カフェ・トルパンランタ(Café Torpanranta)について
★アアルトの家(Aalto House)&スタジオ・アアルト(Studio Aalto)について