浪人の夏に病んだ話

受験終わったら全てが美化されそうなので、今のうちに書き留めておこうと思う。

まだ半分しか終わっていない浪人生活だが、1番きつかったのは間違いなく夏休み、それも終わり頃だったと思う。
予備校の授業がないため、突如として莫大な自由時間ができる。1人でいる時間が増える。
勉強時間を友達と競っていたため、勉強時間を減らして一度休息を取ることもできなかったため、どんどん追い込まれていった。

浪人始まったころは遊んでいる同級生を見てもなんとも感じなかったため、夏休みの頃はまだInstagramを消していなかったが、夏休みには日に日に負の感情しか抱かなくなっていた。
それまでは、遊んでる友達を見ることよりも、友達が自分の知らないところでどんどん変わってしまって、受験が終わった頃には友達がいなくなってしまうのが怖く、Instagramのストーリーを見ることで不安を解消していた。
しかし、だんだんと友達が遊んでいるのを見ると、(自分がこんなに頑張ってるのに、自分はできないのに、)と思ってしまうことが増えた。
そもそも、夏は友達と会ったり遊んだりせずしっかり勉強すると決めていたため、自分ができないからこそ羨ましくなってしまっていた。

日を追うごとに、活字が文字ではなく記号にしか見えなくなり、日本語も英語も内容が全く頭に入ってこなくなってしまった。
勉強しなきゃ、という焦りの反面、机に向かっているのに勉強できていないことへのやるせなさ。
1日中塾にいたはずなのに、目の前には朝と全く変わらない光景。1ページも進んでいない。
当初立てた夏休みの予定はどんどん遅れていく。
ずーっと頭がモヤモヤが晴れない感じで、特に何があるわけでもないのに涙が出てきてしまうこともあった。
自習室で勉強していて涙が出てきて、トイレに駆け込んで。
そこで思いっきり泣いてスッキリできるならまだいいものの、対して涙がばーっと出てくるわけでもなく、一向に解消されないモヤモヤ。

誰かに聞いてほしい。認めてもらいたい。理解してほしい。でも誰も理解できるわけがない。消えたい。
そんなことを特に夜はぐるぐる考えていた。
もともとそういうキャラではないため、友達にも親にもプライドが邪魔して言えなかった。浪人辛い、と言ったら負けな気もしていたし、今までなんでもふわっとこなしてきた優等生だった自分を壊したくなかった。
ただ、死にたいとは思わなかった。死ぬのって大変だし、そこまでの希死念慮はなかった。消えたいだけ。逃げたかったのかと言われると、そんな気もするし違う気もする。

成績が上がらなかったのかと言われれば、そんなことはない。模試は全部B判定。しかもA判定よりの。
大差落ちしたにしてはいい成績だったし、多かれ少なかれ伸びていたと思う。

おそらく浪人生はみんな病んだ経験はあると思う。
現役の時はほとんど病まなかった分、やはり浪人の怖さを感じた。

未来の後輩たちには、ぜひ現役で進学してもらいたい。最後まで諦めないでほしい。
だけど、浪人の1年間は有意義な時間だと思う。精神も鍛えられるし、人として成長できると思う。

半年後、浪人して良かったと言えるように頑張る。
共通テストまであと100日。

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