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翻訳のおしごと

特許翻訳をメインに、在宅で英日翻訳をしています。その前は契約社員でした。

英語が好きだったので、20代のころから通信教育で翻訳の勉強を続けていました。しかし通信講座を終えても実際の仕事につなげることは難しく、諦めてふつうに会社勤めを続けていました。

派遣社員としていろんな会社で働いた時期もありましたが、その後、翻訳会社の求人を見つけて契約社員になりました。翻訳会社に就職しても自分が翻訳をするわけではありませんが、翻訳コーディネイトや翻訳ツールを使った処理など翻訳にまつわる仕事をいろいろ経験し、10年以上働きました。

ところがその会社がなくなってしまいまして。辞めざるをえなくなった私はまた契約社員として別の会社で輸入関係の事務をしていましたが、この仕事がけっこう大変で、社内を走り回って色々やっているうちに、会社のためにここまでやるんだったら、純粋に自分のために苦労するほうがいいんじゃないの?と思えてきました。

なんとかもう一度、翻訳を仕事にすることにチャレンジできないか? でも実績ゼロでは仕事がもらえないことは経験済みだし……と思いながら情報収集をしているうちに、「特許翻訳の分野は翻訳するものが多すぎて翻訳者が足りない」という言葉を目にしました。

「特許翻訳て何?」--ほんとに私は何も知りませんでした。でも翻訳者が足りないなら、実務経験なしでも能力さえあればきっと仕事がもらえる。そう思ったので、特許翻訳について勉強してみることにしました。文系出身でもできるのか不安でしたが、とりあえず少し勉強してみて、自分には難しすぎたり向いてないと思ったりしたらやめたらいい、ぐらいの考えでした。

本を何冊か買って、仕事の合間に半年ほど集中して勉強しました。勉強方法は、特許明細書の英日対訳が載っている本を買って、英語をまず翻訳し、終わったらお手本どおりの訳になるように自分の訳を訂正するという、いわゆる完コピ勉強法です。それから修正した和訳を英語に戻す という勉強をしました。テキストとシャーペンと赤ペン片手にひたすらノートに手書きでやってました。(なぜかその方が身につくような気がします。気がするだけですが)

この勉強法はなかなか良かったと思います。ある程度自信が持てるようになったところで、翻訳会社のトライアルを受けて合格し、特許翻訳研修生という形で実務研修を数か月受けたあと、その翻訳会社から仕事を継続的にもらえるようになりました。

*トライアルに受かっても継続的に仕事をもらうのはとても難しいので、研修制度など、直接仕事の受注につながる形のものを見つけるのがいいと思います。

今は、特許以外にもいろんな翻訳会社のトライアルをなるべく受けて、翻訳単価を上げたり、仕事の幅を広げたりできればと奮闘しているところです。なかなかうまくいきませんが……。

でも一日中翻訳をやってても飽きないくらい翻訳が好きなので、細々とですがなんとかやっています。皆さんの中に英語の勉強をしている方がいらっしゃいましたら、ぜひ継続してくださいね。なかなか伸びないようでも、ずっと続けているうちに、気がついたらわりと高いところまで来ているものです。

私も、いつか本の翻訳をしてみたい、という次なる目標に向かって頑張ります。出版翻訳は、これまた実績がない人にとってはハードルがエベレストより高いですが、またまた一歩ずつ、登っていくとしましょうか。

#この仕事を選んだわけ   #わたしのキャリア   #わたしの勉強法

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