「個人的な力とは、感じる能力だ。それは運の良さと、相通じるものがある。」(イクストランへの旅)
カルロス・カスタネダの本の中から、自分自身がこれからピラティスのトレーナーになるために勉強されている方々に伝えておきたいことが書かれていると思い、新しく作った教科書に上の言葉を載せました。
もしかすると、多くの人にとっては感じる能力よりも身体の柔軟性だったり、別の能力を重要視されているかもしれません。ですが、感じる能力こそ私たちが生きていく上でもっとも重要な能力ではないかと、そんなふうに私は考えています。
実際にレッスンをしていると「身体の柔軟性に自信がない」といった相談をされることがあります。相談される方は、高い柔軟性が求められる新体操の選手でもダンスパフォーマーでもなかったりします。疲れやすさであったり、ぎっくり腰にたまになったりする原因を柔軟性のなさだと、関連づけて考えられているのかもしれません
「身体が硬い」とコンプレックスに感じてしまっているなら、それは克服するべきです。エクスパンショナルピラティスのテクニックでリリースしたり、エクササイズを続けていると、身体は着実に変化していきます。難しいエクササイズであっても、その動きをする上で問題のない柔軟性は、必ず続けていくと手に入れることができます。
話を戻すと、私が重要に考えている力は「感じる能力」です。疲れやすいと自覚されている方は、突然に疲れたと感じています。ぎっくり腰になる人も、突然に腰を痛めてしまいます。本当にそうでしょうか。
ここから先は
1,319字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?