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【コトバアソビ #1】えんとつ

毎日の暮らしの中で、人はいったいどれだけのコトバと接しているんだろう。

見たコトバ。聞いたコトバ。思いついたコトバ。

きっとみんなそれぞれに、それぞれのコトバと接している。言ってしまえば、ぼくのnoteなどコトバから連想した文章の連続でしかないのだが、それでもぼくの日常をテーマには載せているつもり。


それとは別で、本当のお遊びとしてこの「コトバアソビ」を始めて見ることにした。とは言っても飽き性な性分なゆえ、どこまでつづかもわからないし、最悪今回限りの企画となってしまう可能性も否めない。

でも、立ち上げた企画はとりあえず残る。いつまで経ってもこの記事だけは健在だ。消しはしない。
この書いている瞬間に「無かったこと」にさえしなければ、ぼくは最後の公開ボタンを押すだろう。その時は褒めてほしい。なぜなら今まさに、どうやって話を展開していっていいものか、すでに迷走し始めているのだ。



いまだに「コトバアソビ」と冠しておきながら肝心のお題である「えんとつ」が出てきていないことに今、気がついた。

あー、びっくりした。

思いついたコトバをそのまま書いてしまえばいいというのは、「書く習慣」の著者、ゆぴさんこと「いしかわゆき」さんに習った。

自分の感情から生まれるコトバは、心のどこかから生まれる。いや、脳かな。
少なくとも手の指先や足の爪先から出てくるものではない。自分の感情が揺れ動いた時、その時コトバが自然と生まれる。

自分以外の他人から見た時の自分のコトバの出方は、急に出てきたように思えるけれど、自分自身はわかっている。自分の感情が動いた瞬間を、自分だけが知っているのだから。

自分から発したコトバは、他人から見たらえんとつから出る煙のようだ。
えんとつの筒はレンガやコンクリートに覆われて中は見えない。でもえんとつから煙を出した自分は、いつ煙が出るかを知っている。

火をつけたのは自分だ。自分が何かを見たり聞いたりして何かをを感じ、その結果としてコトバが生まれる。


火元をたどると、なんのことはない。ただ薪がくべてあるだけだけの暖炉。暖炉なんて、「ひつじのショーン」か「アルプスの少女ハイジ」か「あらいぐまラスカル」ぐらいでしか見たことがない。よくこんなにも出てきたな。

暖炉は実にあったかそうだ。けれど実際の暖炉を体験したことは、たぶんいまだかつてない気がする。あんなにも身近なイメージだけは頭にあるのに実体験がないことというのも珍しい。

だとすれば「えんとつ」もそうだ。工場のえんとつはたくさん見ることがある。民家にあるえんとつも、外から見てはいるものの、実際に煙をモクモクと出している姿を見た覚えはない。

余談だが、ぼくが今住んでいる家の近くには、えんとつのある家がたくさんある。断っておくと、ぜんぜん極寒の地でもなんでもない。いたってふつうの気候の、どちらかと言えば街中に近い住宅街だ。

そんな住宅街の家にえんとつがある。


それだけでも不思議な気がするが、まだ冬という冬には遠いため、そのえんとつ達から煙をみたことが一度もない。冬になるとあのいくつものえんとつから煙が出ている姿が見られるのだろうか。今から楽しみだ。

でもきっと、民家のえんとつから出る煙は白いんだろうな。
もしかしたらほとんど色などないのかもしれない。少なくとも黒煙ではないだろう。


あなたのえんとつから生まれるコトバはどうだろうか。

コトバにもきっと色がある。

キレイなコトバは白いかもしれない。
誰かを攻撃するようなコトバは黒いかもしれない。

着飾った言葉は赤や黄色のような色をつけてあるのかもしれない。


自分のえんとつから生まれるコトバの色は、他の人にはどう映るだろう。

どんな色の煙を出すのか、自分だけは知っている。


今、あなたが発しているコトバはどんな色をしていますか?


ぼくはこの記事を書いている時、ほとんど何も考えてはいない。ただ思いつくままにコトバを発し、それをあなたが読んでいる。

少なくとも、無心で書いているこの間は攻撃するためのコトバを思いついたりはしない。自分が薪をくべて火をつけたその暖炉からは黒煙は出さないようにしている。

えんとつの先から見える煙は、やっぱり白がいい。

黒い色の煙はきっと環境にも良くない。その煙を見た誰かだって、きっと気分はよくない。

これから来るであろう寒い冬空には、えんとつから出る白い煙がきっと似合う。そんなえんとつは、きっと外から見ても暖かく感じるだろう。

少しうらやましくも見えてしまうかもしれない。

でも、えんとつは外からしか見えないし、えんとつのあるお家は、一つのアートとしてぼくたちに提供してくれているとも言える。

来月は12月。


クリスマスの夜には、みんな早めに暖炉の日を落とすのかな。



だって、サンタさんが入ってこれないかもしれないでしょ。



じゃあ、またね。

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