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【感情紀行記】国債

 日本の赤字国債発行は財政法4条において禁じられている。大日本帝国憲法時代の赤字債務の連発が最終的に日本経済の壊滅を招いたためだ。一方で、毎年度の特例を作ることで現在の日本の財政を担う実質の赤字国債を発行している。

 大学生現在、大したバイトをしていない。自分の興味関心にまかせ、経済的対価を伴わない仕事などはしているのだが、もちろん経済的にはなんのメリットもない。また、バイトは一応しているものの、殿様商売ともいうべきような働き方であるし、需要が発生した時にのみ交渉に乗って勤務するような特殊な構造下において働いている。しかし、実家で暮らしていることもあるが、贅沢な暮らしを日々送らさせてもらっている。そう、現在の私の経済状況は日本なのである。毎日を特例とし、原則禁止されている、赤字的歳入を糧に遊び暮らしているのだ。借金をしているとかではないが、両親たる日本銀行からの貸付で持って動いているのだ。暖かく分厚い支援のもと、たくさんの時間をバイトに割かずにいられているのだが、相互の信頼と意思で持って存在するこの財政状況であっても持続可能性はない。

 まず、手を打つべきは政治なら小さな政府とも呼ばれる歳出改革をするべきだ。自分の歳出をカットする改革をすることによる、流れ出る金銭側を止める策である。しかし、生活習慣とか金銭感覚というのはなかなかすぐには変わらないし、日々過ごす友人からの引く手数多の誘いは止まることを知らない。次に、歳入改革である。政府ならば増税で持って対処するのだが、個人の場合はバイトなどを持って歳入を増加させるほかない。もちろん、常時の収入を増加させるとか、臨時収入を狙うとかいう方法もあるが、健全な財政とは言えない。政府にも個人にも言えるのは、痛みを伴う改革であることには間違いない。よく、政府財政を個人の家計支出と同じだとは考えてはならないとか、家庭内の借り入れなどに形容されるが、そういう意図ではなく、とにかく早急な自己の財政改革を進めていかなければならない。

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