【感情紀行記】好ましからざる者
まだまだ人生経験の浅い自分だが、自分を守りながら生きていく上で重要なのは、自分に害のありそうな人、迷惑のかかる人は積極的に遠ざけることだと感じている。そんな中、国際ニュースのトップには外交官追放のニュースが踊っていた。この手のニュースは自分の大好きな言葉を見るためだけに開き、ニュースを読む。
大好きな言葉とは、「好ましからざる者」である。外交官の追放は、外交関係に関するウィーン条約第9条及び領事関係に関するウィーン条約第23条において規定されている。当該国が外交官の追放をするときには、好ましからざる者とする。この言葉がかっこいいのだ。ニュース記事には、好ましからざる者(ペルソナ・ノン・グラータ)と表記される。このような格好のいい言葉には常に惹かれてきた。私が世界で一番初めに覚えた海外の国も、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国だった。心の中で何度でも再生されすぐに覚えてしまうのだ。ペルソナ・ノン・グラータはラテン語である。昔の言葉には不思議な魅力がある。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国における最高位の勲章、ガーター勲章のモットーも“Honi soit qui mal y pense”(悪意を抱く者に災いあれ)であり、中世フランス語である。
話を戻せば、日常生活において私たち一人ひとりは主権を持っている。嫌な人や、関わりたくない人には心の中で、「ペルソナ・ノン・グラータ」と叫び、自分を守りたいものである。