見出し画像

温度をもった繋がりの糸 #市民性みっけ #7

PIECESメイトのなっちゃんがみつけた「市民性」

誰もいない自宅内に鍵もスマホも何もかも置いたまま、オートロックの玄関扉を閉めてしまったある日の夕暮れ。家族がいつ帰るのか把握していなかった。
このまちに住み始めて間もない中、気軽に頼れるご近所さんもおらず、
「まだ”市民”になり切れていないなあ、私」
と肩を落とし途方に暮れていた。


さあどうしよう、としばらく辺りを歩く。
よく行く八百屋さんを通りがかる。
そのとき、特に顔を覚えられている訳でも特別な会話をしたことがあった訳でもなかったけれど、この八百屋さんのおじさんは助けてくれそうだ、とふいに感じた。

事情を話すと、ご自身のスマートフォンを、無表情で「どうぞ」と、でもさっと無条件で貸してくださった。
辛うじて記憶していた母の携帯番号に電話を掛け、事なきを得た。

このまちも、八百屋のおじさんも、まだみんな他人だ。
というのは一方的な感情で、実際はもっと温度をもった繋がりの糸が垂らされていたんだ、と思えたひととき。


#私がPIECESメイトになった理由

「自分の人生を自分で築き楽しむ権利がみんな公平にあるべき」
私が就職を考えるとき、ボランティア活動を考えるとき、ずっとこの想いを胸に数々の選択をしてきた。
様々な不条理が許せなかったし、公平な世の中に一歩でも近づけられる動きに身を捧げたかった。ただ、ときにはヘンな正義感から無力な自分を責めたり、やり場のない怒りからしんどくなったりした。

子どもとの関わり方における拠り所が欲しいな、と参加したPIECESのCforC。
得たものは、ひとりの人間としてそこにいること(be)、いろんなメガネをもって相手を見つめることの大切さだった。

必ずしもみんなが専門家でなくとも、いつも形ある大きなこと(do)が出来なくとも、世界中が優しい間で溢れたら、私が理想とする世の中に、遠回りだとしても着実に近づくかなと思えた。

そんな優しい間がもっともっと広がりますように、の願いを込めて、私はメイトになりました。


なっちゃんが参加したCforC(Citizenship for Children 市民性醸成プログラム)についてはこちらをご覧ください。


PIECESでは2023年12月から「やさしさのむしめがねー暮らしの中の市民性ー」をお届けしています!

PIECESメイトが出会った市民性エピソードも掲載していますので、ぜひ見てみてくださいね。

市民性に共感し、PIECESの活動を前に進めるサポートをしてくださる継続寄付者を「PIECESメイト」と呼んでいます✨

私たちの活動によって、既に社会に生じている大きな痛みを癒すことはできないかもしれません。
それでも、一人ひとりのまなざしやあり方が変わっていけば、社会にやさしいつながりが生まれ、大きな痛みそのものが生まれにくい社会になると信じています。

市民性はいつの時代もそこにあり、社会を紡ぐ大切な力になる。だからこそ、PIECESは絶やすことなく市民性を照らし、育み続けたいと思っています。

寄付を通じて、子どもたちの周りに、そして私たちの周りに市民性を育む仲間になりませんか?

<PIECESメイト(継続寄付者)募集しています!>




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?