街の選曲家#ZZZZ11
自分にとってプレイリストとはどんなものか。子供の頃から編集し続けたカセットテープ、PCにCDメディアを書き込む環境が整ってから焼き続けたCD-R、DAP時代には曲が多すぎてうまく利用できていなかった。そしてサブスクリプション時代になり、その制限を踏まえた上で考え、テープやCDのようにトータルの時間に制限を設けた。それは明確な制限だったから自分としてうまくいっている。それにもうカセットテープやCD-R時代とは違い人に渡して聞いてもらうこともなくなった。人の好みは細分化されているし自分を顕示する意欲も少なくなっていった。だからここでその中の一部を晒しているのかもしれない。そしてそれは似たようなことをしているだけなのかもしれないな。それはただ、聞いていた曲を淡々と書いているだけなのに。ただそれだけ。
Burning Hearts 炎のANGEL -バーニングレンジャー- - SEGA Sound Unit[H.]
私といえばセガ、セガといえば様々あるけど歌に関しては"日本一歌のうまいサラリーマン"こと光吉猛修さん。その光吉さんが歌うこの曲はセガサターン時代のソニックチームのゲーム、バーニングレンジャーの主題歌。ソニックチームは世界的に有名なゲームのソニックは当たり前だけど、ナイツ等のゲームも有名だ。そしてこのバーニングレンジャーもまた素晴らしいゲームだった。作曲はナイツや後のドリームキャストのスペースチャンネル5で有名な幡谷尚史さん、そして作詞は彼と彼の奥様でもありセガ的にはセラニポージのササキトモコさん。そしてこのH.というバンドにはもちろんHiro師匠も在籍していてセガの夢のオールスターのような曲だ、だだだ。と、一人で勝手にテンションが上がってしまっているけど、このアツさは聞いてもらえれば分かる。いや、もしくはプレイしてもらえれば分かる、ということ。私の印象はやはり光吉さんのどこまでも伸びてゆくようなボーカル、コーラスも含め素晴らしいという以外の言葉はない、サウンドの印象も生音が多くて王道のロックという印象。ゲームをしない人にもぜひ聞いてもらいたい曲だと思っている。セガじゃなくてもセガの人であっても何も変わらない、ゲーム音楽であろうとロックであろうと何もね、ただ素晴らしい音楽があるというだけだ。
Artbox - cubesato
例にもれずサブスクリプションのリコメンドによって知ったcubesatoさんは、なんと日本の福岡に住んでいる人だった。cubicroomというミニアルバムとcubicroom2というアルバムがあって、順に聞いていた。実はcubicroom2に入っているこの曲を初期のプレイリストに入れているのは、ただの間違い、いつもの古い順に聞くというパターンの単純な間違いだ。別にそんなことはどうでもいいんだけど、この曲を初めて聞いた時の印象は音の洪水と、その様々な音が一つの曲にまとまっていて秩序を感じバラバラのものが整列してゆくような、そんな輝きを放っているのを感じた。それは自分の好きな部分を直撃したし、最初からそこにあるべき場所にぴったりハマった感じもした。曲の感じもアレンジとかにもとても才能を感じたし、ミニアルバムやアルバムのどの曲を聞いてもそれは同じだった。これだけ様々なサンプリングされた音を使っているのに違和感がなく、調和を感じ、透き通っているようで気持ちがいい。cubesatoさんのwebサイトを確認してみると最近はCM音楽とかで活躍されているようで、知らず知らずのうちに聞いている人もいるのかもしれない。私はテレビはまったく見ないけど街中とかで耳にすることもあるのかも。そういう知らずに聞いている人にも、全く知らない人にもとてもいいこの曲を聞いてほしい。
Oh Yeah - Daft Punk
Daft Punkはとても有名だったので知っていたしアルバムや曲もそこそこ聞いていた。まだテレビを見ている頃にはソニーのCMでかかっていてその印象も強かった、そしてその曲のOne More Timeでは松本零士さんによるアニメーションのビデオクリップにとてもストーリー性を感じたり、アートワークとういう面でも強く興味を惹かれた。その曲自体もトーキングモジュレーターのボーカルがとても印象深く、その感覚があのアニメーションに合っていたのだと思う。そしてこの曲はその前のデビューアルバム、Homeworkに入っている曲で、有名だし聞いていたけどサブスクに入ってプレイリストにも入れた。退廃的な雰囲気に聞こえるサンプリングされたと思われるボーカルというかOh Yeahの声がとてもいい、それに曲調もフレンチハウスと言えばいいのか、ハウス、エレクトロニカらしい感じだし、リズムや楽器、音やタイミングのすべてが洗練されているように感じる。ようは才能のある二人がハウスという個人のDJ的作業を突き詰めた結果の名曲のような、私の知らない様々なサンプルのような、モトネタの洪水を一見シンプルにしたように見せているような、しかし深い曲に仕上がっていると思う。大好きな曲だ。
星になる - ドラマチックアラスカ
制限付きサブスクに入って日本のロックを検索してみた。そうすると私の知らないバンドがたくさん出てきていくらか聞いてみた。そしてその中で気に入ったのがドラマチックアラスカというバンドだった。気に入った理由は曲を聞くとオーソドックスな四ピースバンド、なのに私には他の同じような四ピースバンドとは違うような、なぜか私にはぴったりハマるなにかがあると思えた。シンプルなバンドサウンドの中にも歌詞などにも特徴があり、そういう部分も興味深かった。ボーカルのヒジカタナオトさんの歌や声が特徴的でもあるし、ベース、ドラム、ギターの音がそれぞれシンプルでいてはっきりと特徴があると感じていた。そしてこの曲はオーロラを待っているというアルバムに入っている曲で、聞きはじめの初期に好きになった曲で、それは歌詞によるところが大きいと思っている。私は宇宙のお話が大好きなので、そんな歌詞のこの曲が大好きなのだ。だけどただ単に宇宙のお話が好きなだけじゃない、この曲の歌詞には大宇宙のスケールの大きさで、そして思ったよりも控えめな、そして心のこもったメッセージを感じてしまう。その部分に惹かれるのだ。そしてヒジカタナオトさんの歌もファルセットもカッコよく、バンドのどの楽器も躍動していると感じられる曲だ。
今回はどちらかというと日本のロックという選曲になっていると思うが、実際は日本のロックではない曲もあるし、フレンチハウスも入っているから、というかたった四曲なので多少の偏りがある程度だ。別に偏ってたっていいしね。ただの個人のプレイリストの一部を抜き出したもの。それだけだから。誰か聞いている人や分かち合える人でもいればいいと思っているけどどうだろう。
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