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「運」がついた日
12月の快晴で冷え込んだ朝。
首にマフラーをグルグル巻きにして、白い息を吐きながら自転車で会社に向かっていた。
冬の空は青くて、すごくきれいだなって思いながらペダルを漕いでいたら、突然「ペチャッ」って音が。
「え?」
ジャケットの右袖と頭に何かが当たったような気がする。
「もしかして水滴かな?」と思いつつも、水滴が落ちてくるような天候ではなさそう。
そっとジャケット右袖に目をおくって見ると、そこには白っぽい液体のようなものがついていた。
そう、鳥のフンが命中していたのだ。
「まさか、頭にも・・・」と少しソワソワしながらペダルをこぐ。
そのまま進みながら「ついてないなー」と思うよりも先に、
「今日は運がついているんだなー」という気持ちがやってきた。
そういえば営業職だった時、フロントガラスにフンを落とされた時のことを思い出した。
その時は純粋に「今日は運がついてるんだ」と感じた。
すると不思議なことに、その後の商談が見事にスムーズに進み、とても晴れ晴れした気持ちになったのを覚えている。
その出来事を上司に話をすると、
「鳥のフンが当たるのは、いいことが起こる前触れなんだよ」と言われたな。
何か出来事が起きた時、それをどう受け止めるかでその後の過ごし方がまったく違ってくる。
マイナスに考えれば、冬の寒さみたいに心も冷えちゃう。
でもプラスに考えれば、心がポカポカするような感じがする。
いいことが始まる合図なのかもしれないとね。
今日は「運」というプレゼントをもらった気がして、なんだかワクワクしていた。
職場に到着後、トイレで髪とジャケットの袖をキレイにして仕事へ。
そして、今日の成果もいい感じで着地した。
今日も「運」をいただいたみたいだ。
きっと「運」は日常の手の届くすぐそばにあるのだろうな。
結局は、どっちを選択するのか?というだけなんだろうなと思う。
この感覚はいつまでも大事にしていきたいな。