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ドキドキする小学生の女の子

お店での出来事の話。
ほんわかした出来事だったけれど、サービス提供者として、
サービスとは何か?
我々は何のためにモノを販売しているのか?など、
根本に立ち返る機会になったので書き記しておきたいと思う。


小学生の女の子3人組が通路沿いに陳列してあるキャンバスバッグをみている。
お友達とおしゃべりをしながら、どれにするか相談している。
しばらくすると、一人の女の子がキャンバスバッグを両手で大事に抱えながらレジまで持ってくる。

「じぶん用なのかな?」

レジで金額が表示されお会計を進めながら女の子の表情に視線をやると、
少し顔がこわばっているのが分かる。
そして、少しモジモジしながら、一緒にきたお友達と小声で話をしている。


何か言いたいのかな?と思い、
少し間をあけながらお会計をゆっくり進めると、

「ラッピングをお願いします。母の日・・・」

絞り出したような声を発した女の子。

なるほど、お母さんへのプレゼントなんだね。
「はーい。分かりました」と返事をしラッピング作業へ。

女の子には安堵の表情があった。
ラッピングのことを言えてホッとしたんだろうなと思うと、
とてもほんわかした気持ちになった。

・さぞかし緊張しただろう。
・大人モノしかないお店に入るのは相当勇気が必要だっただろう。
・小学生にとって4000円は大金だ。

ラッピングした袋を女の子に渡すと、女の子は足軽に友達と店を出ていった。

「ありがとう。きっとお母さん喜んでくれるね」
心の中でつぶやいた。


目を閉じて一連の流れを思い出す。
・必死に声を絞りだそとしている女のこの表情。
・言えたと安堵の表情を浮かべた姿。

この2つが鮮明に脳裏に焼き付いている。

本来、われわれサービス提供者が本来求めていることはココなんだと。

一人に幸せを提供する。
そして、幸せになった人が他の人に幸せを分け与える。
そうして輪が広がっていく。

もちろん、綺麗事ばかりでうまくいくわけではない。
けれど、この根本は決して忘れてはいけないだろう。

誰かを幸せにする。
誰かの不安・不満を解消する。

それにより、私たちは利益を得ている。
そしてその利益を次の幸せに投資する。

目を閉じると、
ラッピングを受け取って、嬉しさで頬が緩んだ表情。
嬉しそうに店を出ていく女の子の姿が戻ってくる。

この光景は忘れないように心に刻んでおきたいと思う。


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