自己紹介|漬け物とはいったいなんなのか?
初めまして!この度「漬け物好きによる漬け物好きのための漬け物ブログ」をnoteへ移設しました。
初回は、軽い自己紹介をかねて、僕が漬け物愛に目覚めたエピソードをお話しします。
大人に渋いと言われる小学生
僕が漬け物好きであることを自覚したのは小学校のころ。
きっかけは学校給食だった。
給食で知った驚きの事実
お休みの子がいると、担任の先生が
「おかわりいる人~」
と声をかけ、元気な児童たちが一斉に
「ハイハイ」
と手をあげてじゃんけん大会……という一連の流れがある。
勝った人から好きなものをおかわりできる争奪戦だ。
給食の人気者と言えば、揚げパンやフルーツポンチ、ハンバーグなどである。
しかし、そんななか上位に勝ち上がった僕が選んだのは
「きゅうりのキューちゃん風の漬け物」
だった。
醤油のしょっぱさに生姜のアクセントが効いた、ご飯が進む粋なヤツだ。
だが、迷わずきゅうりを奪いに行った僕に、クラスの子たちは
「え~!!」
と驚きの反応。
先生までもが
「あなた渋いわね……」
と微妙な言葉をかける始末。
そのときに初めて
「漬け物は人気者じゃないんだ」
という事実を知り、早くも自分が少数派であることを悟ったのだった。
みんなはアレだけどオレは好き
そもそも「何かが好き」
という状態には、「みんなに負けないくらい好き」というある種の社会性を持ったものと、「みんなはアレだけどオレは好き」という完全にプライベートなものとに分かれると思う。
漬け物に関して言えば、恐らく後者に該当する。
ミスチルの『シーソーゲーム』で言うところの
「友人の評価はイマイチでもShe so cute」
という感覚だ。
そして、多くの場合、社会性のない好意のほうが目立ち、周りから面白がられる。
その日から、給食で漬け物が余った日には、みんなの好意が僕の皿へ届けられることとなった。
漬け物好きに悪いヤツはいない
「おばあちゃん子と漬け物好きに悪いヤツはいない」
僕が幼いころから直感していた持論である。
めちゃくちゃ怖かった地元の先輩
どんなに悪そうに見えるヤツでも、おばあちゃん子と聞くとなんだかほっこりするように、
どんなに極悪なヤンキーでも、「漬け物好き」と聞くと仲良くなれそうな気になるのである。
僕の地元にも、あまり近づきたくないような怖い先輩というものがいた。
彼は顔も声も振る舞いも、ちょっとした噂にいたるまですべてが恐ろしく、プライベートも見えない謎多き人物だった。
「できれば近寄りたくない」
と思って無難に接するようにしていたが、あるとき意外な一面を目にしてしまった。
それは、彼がポケットからおもむろに「干し梅」を取り出す瞬間である。
「あ、この人梅干し好きなんだ」
と、プライベートらしき一面が見えた瞬間に、不思議と親近感が湧き、なんだか仲良くなれそうな気がした。
実に単純なものである。
貴重な「梅友だち」へ
それからというもの、ちょうどノーベル製菓の
『ねりり梅ねり』や『男梅シリーズ』がコンビニのエンド陳列を席巻し始めたこともあり、
僕は気に入った商品を見つけると、果敢にも先輩に紹介していった。
結論から言うと、
その怖い先輩は怖くも理不尽でもなく、筋が通っていれば実に面白く関われる人であり、高校時代にはバイト先を紹介してもらうまでに親しくなった。
そして、「小さいころから梅干しが好きらしい」「昨今のはちみつ梅ブームには辟易している」ということが分かった。
振り返れば、こんな風に漬け物が結んだ縁は枚挙にいとまがない。
漬け物とは新たな出会いのきっかけである
僕にとって、漬け物は新たな出会いのきっかけである。
漬け物好きというだけでお土産をもらったり、お茶を出してもらったりすることも少なくない。
友だちのお母さんやおばあちゃんに気に入られることもしょっちゅうであり、旅先でお店の人と仲良くなるきっかけにもなっている。
これまでの出来事を客観的に分析すれば、
「漬け物好きである」
という情報は、誰も傷つけないし、親しみやすさを感じられ、そして意外にも覚えてもらいやすいのだろう。
だからこそ、たとえ少数派であっても、今後も堂々と公言していくつもりだ。
ただし、これは日本国内限定の話なのかもしれない。
以前、コロラド出身の友人に漬け物ブログを書いていることを伝えたら、
「Pickles? Why?」
「Crazy…」
とガチめに驚かれたので、文化の違いはあるのだろう。
いつかは彼にJapanese Picklesの魅力を知ってもらえると嬉しいが、それには険しい道のりが待っているに違いない。
今の僕にできるのは、地味に地道に漬け物ブログを残していくことだけである。
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