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すべて先入観から始まる

 人は生涯の間にどのくらいの人に出会うのだろう?

 10000を365で割ると、およそ27.4。
 1日あたり1人の人に出会うとすれば、一万人の人と出会うには27年以上かかる計算になる。80歳まで生きても、せいぜい三万人くらいだ。
 しかし、その中で実際に会話らしい会話をする人はどのくらいいるだろう?
 何万人と出会っても、その中には、通りすがりに道を尋ねてきた人、たまたま入ったコンビニで言葉を交わした店員などもいる。そういうすれ違いの人を含めたとしても、私たちが出会うのは、この地球上にいる何十億人の中のごくごくわずかな人に過ぎない。

 新たに出会う人とは、なるべく先入観を持たずに話したい。しかし、私たちはどんなに気を遣ったとしても、今までに出会った人との接し方から教訓を得ているにすぎない。新たな人との出会いにおいて、無意識的にせよ、自分がこれまでに出会った人の中に類型を求める。

 親友と呼べる人との出会いも、おそらく先入観から始まったはずだ。そして、出会うタイミングが1日でもズレていたら、親友にはならなかったかもしれない。恋人にはならなかったかもしれない。
 1人の人が1人の人と出会うことは奇跡と言ってもいいし、偶然と言ってもいい。

「だから人生は素晴らしい」と言う人もいれば、「だから人生は空しい」と言う人もいる。いずれも間違っていない。

PS
 でも、君と話した一時間は、忘れ得ぬ時間になりました。ありがとう。
 
 

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