詩 | よくある話で
話せば分かると思うのは
理想であって
話しても分からないというのが
現実だろう
誰もお互いに
理解するなんて出来ないと
最初から思えば
だいぶ気が楽になるものさ
いっしょに「あはは」と笑っても
お互いに見当違いのことに
面白さを感じているのはよくある話で
理由なんて同じだとは限らない
「矛盾しているね」と
口癖のように言う人ほど
端から見れば矛盾の塊だなんて
よくある話で
頭の中なんて見えはしない
私には私の心の動きが分かるが
他人の心の動きなどそもそもわからない
さっきまで意気投合していたと
思っていた相手が手のひらを返して
激怒するのはよくある話で
結局お互いに
あぁ私には僕には関心がないのね
という言葉は
そのままあなたに返してあげると
いがみ合いを続けるのは
よくある話で
人には期待しない
人には期待させない
互いに話はわからない
…そういう前提に立ったほうが
逆にお互いのことが
見えてくるというのは
よくある話で
「わかった」「分かりあった」と
サヨナラすれば
ずっとお互いに「いい人」であり
「分かりあえなかった」と
サヨナラすれば
ずっとお互いに「悪い人」で
ありつづけるのは
よくある話で
「お互いに分かりあえる」が
「お互いに分かりあえない」に
変わってしまうのは虚しいが
「お互いに分かりあえない」が
「お互いに分かりあえない」のまま
終わるなら
虚しさはきっとないだろう
というのはよくある話で。。。
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします