エッセイ | 第2文型
英文法で第2文型と言えば、代表的なのは「A is B.」。「AはBである」というbe動詞を使った文のことをいう。
be動詞を使った文を第2文型の代表と言ったが、第2文型のすべてである、といってもいい。
教科書では、feel, smell, taste, become, sound などを第2文型をとる動詞として挙げているが、どの動詞を使うときも、be動詞が隠れているに過ぎない。
I feel fine. (心地よい)
→「 I am fine.」と感じる(feelする)。
This smells bad. (これは変な匂いがする)
→「This is bad.」と匂っている(smellする)。
This rice tastes good. (このご飯はおいしい)
→「This rice is good.」という味がする(tasteする)。
第2文型をとる一般動詞の部分は、基本的にすべてbe動詞に置き換えても文として成立する。
第2文型の基本はすべて「A is B.」(AはBである)であって、「どんなふうにAはBなのか」という意味を付け加えたいときに、be動詞以外の一般動詞を使っているということである。
だから、意味や文脈がおかしくならない限り、be動詞を含む熟語的な表現であっても、be動詞の部分をその他の第2文型をとる一般動詞に置き換えてもいい。
「be able to + 動詞の原形」(~にすることができる)の「be」の部分を「feel」に置き換えることができる。
I felt able to do such a thing.
(そんなことは出来ると感じた)
「be interested in ~」(~に関心がある)の「be」の部分を置き換えて、
I got interested in science.
(科学に関心を持つようになった)
という文を作ることも可能だ。
第2文型で用いる一般動詞は、「be動詞」だけでは表せない細かな描写をするための動詞である。だから、第2文型をとる動詞を用いる代わりに、be動詞をそのままにして「副詞」を添加すれば、一般動詞を使わずに文を組み立てることは可能だろう。
学校で英語を学ぶとき、いちばん最初に習うのは「This is a pen.」のような文である。
「ペンかどうかなんて、見れば分かるでしょ?こんなアホな文で英語を教えるから、日本人の英語力は低いのだ」…という揶揄から始まり、果ては文法批判まで繰り広げる人がいるが、物事の一面しか見ていない。
確かに「どれが第5文型で、どれが第4文型で」ということは、いずれ忘れてしまってもいいのだが、きちんと理解はしておいたほうがいい。結局は文法を理解したほうがコスパがいいのだ。
それでも「日本語は五段活用なんて知らなくても話せるようになったよ。だから、文法なんて必要ない」と主張する人がいる。
それもごもっともな意見だが、私たちが日本語を覚えるとき、膨大な文法トレーニングをおこなってきたことを忘れてはいないだろうか?
誰でも、子供の頃から「その言い方はおかしいよ」と何度となく、まわりの大人から指摘されてきたはずだ。学校にあがる前から、無意識的であるにせよ、たくさんの文法トレーニングをしてきたはず。文法用語は知らずとも、文法を獲得するために途方もない数の具体的な事例に遭遇しているものだ。
文法は、文を組み立てたり、文の構造を解析するために必要不可欠なものだ。文法を理解せずによく使われるフレーズをたくさん覚えたって、見たこともない文を綴れるようにはならない。
文法はレシピであり、道標となるもの。食材だけを集めても、調理法を知らなければ、うまい料理にはならない。
たくさんの事例に当たること、語彙力を身につけること、たくさんの実践を積むことなども大切だが、文法を身につけていなければ、穴の空いたバケツに水を注ぎつづけるに等しい。
何事も一朝一夕では身につかない。また、土台がしっかりしていなければ、どんな建物も倒れる。
文法を理解することが、会話にせよ、読書にせよ、作文するにせよ、英語を運用する土台になることは間違いない。
#オススメ英語学習法
PS.
「This is a pen.」という文をバカにするなら、今あなたの目の前にある英文をすべて「be動詞」だけで書き換えることをオススメする。
第2文型をきちんと理解できているのなら、一般動詞を一切使わずに書き換えることは可能だ。
条件が厳し過ぎるなら、be動詞に加えて、「have」と「get」を用いてもいい。ネイティブ・スピーカーならば、be動詞、have、get とという3つの動詞だけで間に合うらしいから。
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします