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どうせ死ぬなら本屋で死なせて

 本屋でぶつくさ言いながらページをめくっている。娯楽小説の冒頭だけ次から次へ。本屋からしたら迷惑極まりないだろうが、まぁ本の扱いもまだ丁寧だろうし、そもそもここでアホみたいに本を買い続けてるんだ、許して欲しい。店舗型の特権でしょう?

 にしても書く側の目線で読むと小説は狂っている。自分の書いたものがクソに見えてくる。冒頭だけ書けったって何が出来るんだ、今読んだ長編小説の冒頭1ページなんか何の情報もないぞ。そもそも俺は読む側の人間で書く人間じゃない。でも書かないと何か心が死ぬ、そう言う奴だっているんだ。本の馬鹿!

 思えばネタ出しに本屋に来て成功した試しがない。毎回本を買ってご満悦、で終わる。今日もまぁ何も出ずに帰るんだろうな。そう思い最後に専門書を覗きに行った時だった。

 運命の出逢いかと思った。麗しき女性。しかしその手に書店ご禁制テイクアウトドリンク!

 畜生!知らない人をすっげぇ嫌いになったぞ!本の馬鹿!

【続く】

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バッティ
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