画材研究研修にて
この画材、どう使えばいいのか教えてください。
という依頼も、結構多いのですが。。。
「あえてこの画材を使いたい意味は何でしょうか?」とお聞きしますと、よくあるのが「前に居た園で使っていたから」「あの雑誌に載っていたから」「いただいたから」というお声が返って来ることが多いです。
そして、まぁ、お気付きのように、最終的に「使わなくても良いのでは」という結論で終わることが多いわけです。
つかいにくい画材を使って、楽しいはずの造形の時間に先生が口やかましく、子どもたちが緊張してしまうのはもったいないね、と共定の概念が生まれるからです。
ただし、いきなりその結論をお伝えすることはありません。
まず体験です。
担当月齢の子の姿を思い浮かべて、活動を想定して、想定をシェアして、環境を作ってみて、やってみる。
「あれ、おもったのと違う」
「予測していた成果にならない」
「準備と片付けが大変すぎる!」
「この成果だったら、他の画材で代用できるよね」
そうなってしまった画材は、もったいないので、お預かりし、もっと適した年齢や環境の子どもたちへ提供します。
表現の幅を広げたいから、と使いにくいものをわざわざ使わなくても、いくらでも表現の種が広がる方法があります。
誰もしんどい思いをしなくていい。
(産みの苦しみは味わってもいいと思うし、大変な準備以上のワクワクが子どもたちに生まれるのなら、それはぜひともやるべきだと思う)
みんな、楽しく、ワクワクドキドキしながら、やってみよう!の気持ちが育てばそれで充分!
技術や技能は、もっと大きくなってからで良いのです。
でも、使いにくいけどどうしても使いたい画材は、あるかもしれません。
そういうときも、どうすれば子どもたちにストレスをかけずに実現できるのか、一緒に道具を使いながら考えていけると最高ですね。
ねばならないものは手放して、準備から片付けまで、楽しい活動を過ごせる時間を増やしたいとおもいます。