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【無垢、無機質な可愛い少女】みりん インタビュー


みりん 作品展「bisque doll garden」を、2025年1月29日(水) – 2月9日(日)の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。

今回は、みりんさんにご自身のことや制作エピソード、今回展示される作品についてインタビューしました。ぜひお楽しみください。


自己紹介をお願いします

画家・イラストレーターのみりんです。
広島県出身で、高校3年生の時に展示会に参加したことをきっかけに作家活動を始めました。
2021年に京都精華大学のイラスト学科を卒業し、2023年からは東京を拠点に活動しています。

作品はミリペンと透明水彩を使用して、主に少女や猫などの動物、植物を描いています。

現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください。

物心つく前から絵を描くことが大好きで、家族や友達が自分の絵を見て笑顔になるのが嬉しかったです。言葉で感情を表現するのは苦手ですが、絵なら喜びも悲しみもまっすぐ表現できます。

作家活動を始めた当初は自分の感情を昇華するためだけに絵を描いていましたが、今ではそれに加え、見てくれる人が優しい気持ちになり、笑顔になれる絵を描きたいと思うようになりました。

幼少期から大好きな絵本のように、見るだけで誰もがあたたかく優しい気持ちになれる絵を目指して制作を続けてきた結果、今のような世界観が生まれました。

現在使用している素材で作品を作る理由を教えてください。

現在使用している素材は、主にミリペンと透明水彩です。

ミリペンはちまちまと手を動かすのが好きな自分にとって、細かい描画ができるのがとても楽しく、心地よいから選んでいます。さらに、描き込みの加減によってリアルとデフォルメの中間を絶妙に表現できる点も魅力です。

透明水彩は、じんわりとした透明感やあたたかみを表現できることが気にいっています。また、水に溶ける性質から汚れにくく、外でも気軽に持ち運べるため、手早くたくさんの絵を描きたい自分にぴったりな画材です。

普段、何からインスピレーションを受けていますか?

植物が好きで、よく公園や植物園に行きます。
独特な形や模様を持つ植物を眺めながら、その植物が生まれた環境や名前の由来を調べ、その背景に思いを巡らせる中で、アイデアが浮かぶことがよくあります。

また、美術館や博物館にもよく行き、家では映画を観ることが多いです。他人の創作物に触れることで、自分では生まれない新しい思考や感情を学び、そこから刺激を受けることが多いです。

影響を受けたアーティストや、作品はありますか?

小さい頃、祖父の知り合いが館長をしている美術館に連れて行ってもらうことがよくあり、そこで常設展示されていたエミール・ガレの作品に強く惹かれていました。
その後、高校生の頃にミリペンで線画を描き始めた時に、繊細な線描が特徴である画家のアルフォンス・ミュシャを好きになり、アール・ヌーヴォーの文化に憧れるようになりました。

ガレやミュシャをはじめ、植物や虫、そして柔らかな曲線でやわらかくも力強く表現されたアール・ヌーヴォーの作品たちには、大きく影響を受けています。

また、幼少期から母の影響で、池田あきこさんの「猫のダヤン」を代表とする「わちふぃーるど」シリーズが大好きでした。可愛らしさの中にシュールさや不気味さが混在する猫や動物たちの世界観に魅了され、今でもマグカップやハンカチ、手帳など身の回りのものはダヤンのグッズで溢れています。

これからどんな作品をつくりたいですか?

描きたいものをすべて描き切り、満足して人生を終えることが私の目標です。手を動かすこと自体が好きなので、絵だけでなく立体物や編み物など、自分を表現できるあらゆる手段を活かして、さまざまなものを作りたいと考えています。

自分がやりたいことを楽しみながらも、見てくださる方や私の作品を好きでいてくださる方々にも、癒しや喜びを届けられるような作品を、これからも作り続けていきたいです。

ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか?

bisque doll garden

今回の作品展のメインビジュアルとして制作した作品です。

今回の展示作品たちは、テーマの通り人形や身の回りの小さな小物などを自由にたくさん描いているため、それらを象徴するように箱庭のようなイメージで描きました。猫のぬいぐるみや花、蝶の大きさからわかるように、中央の女の子は小さなビスクドールの女の子です。

purity

ドールは無機質でありながらも、どこか幼い子供のような無垢さを感じるところが好きで、そんなドールに影響されて、普段から無機質さを意識しながら少女の絵を描いています。

この作品では、ドールが卓上に横たわって置かれていても、ふと目をやった時に癒されるような、可愛らしさや優しさを感じられるよう意識して描きました。

小さな贈り物

普段からよく描いているわたしの家族の保護猫イルちゃんに、ドールの女の子が煮干しをあげています。

イルちゃんは食いしん坊で、いつもおやつをねだってくるのですが、現在ダイエット中で食事制限をしています。そんなおなかをすかせたイルちゃんに、ドールの女の子がこっそりとおやつをあげている様子をイメージして描きました。

お客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします!

ピカレスクギャラリーさまでの展示は2022年に参加させていただいたグループ展以来2度目となります。

今回の展示テーマは、小さなビスクドールをモチーフにした小さな世界です。
それに合わせて、作品自体も小さなものを多く制作しました。小さな画面に描き込んだ線画を、一枚一枚じっくりとご覧いただけると思います。
穏やかな気持ちで展示を楽しんでいただけたら嬉しいです。

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みりんさん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。
皆さまはどのエピソードが心に残りましたか?

ピカレスクスタッフは「ドールは無機質でありながらも、どこか幼い子供のような無垢さを感じるところが好き」というエピソードが心に残りました。

みりんさんが描く少女たちの、静かながら目を離せない、心くすぐられるような愛らしさの秘密の一端に触れられたような気がしました。

淡く優しい色合いとタッチが味わい深い、みりんさんの原画作品実物を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。

みりん 作品展「bisque doll garden」


〈会期〉2025年1月29日(水) – 2月9日(日)
〈詳細〉https://picaresquejpn.com/mirin_exhibition_2025/
〈みりん 公式SNS〉
X(旧Twitter) https://twitter.com/mrn467
Instagram https://www.instagram.com/mirin46
HP https://mirin467.wixsite.com/mirin

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【基本営業日時】
*営業 水 - 日・祝 11:00 - 18:00
*定休 毎週月火
*会場 Picaresque Gallery
*住所 東京都渋谷区代々木4-54-7
*電話 070-5273-9561

■開催中&過去に開催した展示一覧
https://picaresquejpn.com/category/information/
■開催&開催予定の展示一覧
https://picaresquejpn.com/exhibition-calendar/


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