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小説は単行本と文庫本、どちらで読むべきか?

ご大層なタイトルを付けたが、完全にくだらない記事であることを宣言しておく。

結論を言うと、単行本で読むほうが良い。
理由はカッコいいからである。

ほらね。くだらないでしょ。

真面目な話をすると、僕は古書が好きだ。
最初は、倉田百三の『恥以上』という本。
1930年に、改造社から出版された本だ。文庫にはなっていないし、青空文庫にも出ていない。もちろん、Kindleにも。
読みたければ、モノを買うしかないのだが、これがなかなか売ってない。頑固じじいが気の向いたときにしか開けないような古書店に並んでいるのだろうと思い、京都市内中を巡りまくったが見つけられず。結局、たまたま見つけた通販で購入した。今探したら、普通に「日本の古本屋」に3000円で売ってて草生えた。古書店への足代で3000円くらい使ったわ!!!!

それから、原著?当時の仮名遣いで書かれた本を読むようになった。坊ちゃんも、「坊つちやん」で読んだ。古書店で200円で買った、ボロボロの文庫本である。青空文庫でタダで読めるのに、もったいない話だ。紙の本が良かったとしても、ブックオフに行けば現代仮名遣いのカバーも帯もついた文庫本が100円で売ってるだろう。それをわざわざ読みにくい旧仮名旧漢字のボロボロの文庫を買った。理由は「なんかカッコいいから」。

現代作家の本も、なるべく単行本で買うようになった。理由は「なんかカッコいいから」である。よく考えれば、何がカッコいいのか訳が分からんが、カッコよく感じたんだろう。人気作はすぐに文庫本化されて、単行本は発行されなくなる。単行本を読んでいれば、「俺はこの作品、最初から良いと思ってたよ」というアピールになる。「文庫本になってから買ったお前とは違うZE!」と、声に出さなくても、背表紙から波動を飛ばせるでしょ。

まぁよく考えたら、誰に対してカッコつけてんのか、だれに対して波動を飛ばしてんのか分かんなくなって、いつしか文庫本を買うようになった。小さくて便利だった。パーカーのポッケに入るし。神やん。え?まだ単行本とか読んでるん?じじいなん?ってなった。
ただ、じじいは僕だった。単行本の方が、文と文の間の余白が長かったり、字が大きかったりと読みやすい。文庫は目が霞んでいる時は読めない。はぁあ、じじいはワシやないか。

ということで、また単行本派になった。
本を読むということは、知識や教養を付けたり、文化を楽しむことである。つまり、自分の中が大きく変わって、自分の中で完結することも多い。なので、他人へのアピールも大切だと思う。僕はこれからも、単行本の背表紙から、「俺、この作家のこと前から応援してたけど??????」波動を出し続ける。


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