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♯芸術の秋に聴きたくなるフランスもの連弾曲5選!
街は木々の色が深まり、少しずつ風が冷たくなる秋、心の琴線にふれるような絵画や音楽に親しみたくなりますよね。芸術の秋にぴったりな、情景が目に浮かんでくるような印象派の音楽たちを連弾曲のなかから選んでみました。
1. ラヴェル作曲「マメールロワ」より 1.眠れる森の美女のパヴァーヌ
ラヴェルの連弾といえばマメールロワは外せません。シャルル・ペローの童話集を題材にしていることもあり、おとぎ話のお姫様が眠っている姿が目に浮かぶようですね。森の木々たちが小風に揺れているような研ぎ澄まされたハーモニーが響きます。
2. シャルル=ルネ作曲「ヴァルス・カプリス」より 2. 森の中
こちらもその名のとおり、森の情景を描いている一曲ですが、先に紹介したラヴェルとは打って変わって「森のざわめき」を表した作品です。冬に向かい染まった葉が落ちていくのを嘆いているかのような秋の嵐、プリモの情熱的な厚いメロディー、セコンドの土埃をも舞い上げる力強い上行系の半音階…、決して演奏時間の長い曲ではありませんが、沢山のデコレーションが詰まっています。
3. ポール・ヴィダル作曲「水の上で」
印象派の絵画を思わせる題名「水の上で」、モネの睡蓮を想像する方もいるかもしれません。ポール・ヴィダルは今となっては無名の作曲家ですが、ドビュッシーより一年先に作曲家の登竜門でもあった「ローマ大賞」を弱冠二十歳で受賞するなど特筆すべき経歴の持ち主です。半音で動くメロディーは不安定に揺らめく水面を感じさせ、それでいてどこかメランコリーに響く和音の重なりは秋の独特な寂しさを表しているようです。
4 . ガルニエ作曲「秋の夜」
こちらは秋の陰鬱とした気分を吹き飛ばしてくれるかのような明るく可愛らしいワルツ集「秋の夜」を紹介します。5つのワルツ+コーダという全6曲、すべて3拍子の小曲で構成されています。特に1曲目のワルツは、一度聴いただけで心を軽くさせてくれるキャッチーなメロディーと、変わりやすい秋の空を思わせるような移ろう調性が魅力です。秋の澄んだ空気にぴったりなきらきらワルツを流しながら、紅葉を感じに散策なんていかがでしょう。
5. ドビュッシー作曲「美しき夕べ」
秋の夜長にぴったりな、"浸れる"名曲「美しき夕べ」はドビュッシーが作曲した歌曲です。今回は連弾用に編曲したものを紹介します。朗々と奏でられるメロディーにアルペジオの伴奏が絡みつき、美しさと切なさが共存するように見事なハーモニー展開を見せてくれます。こちらはもともと歌曲なので詩と一緒に楽しむこともできますね。
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暑かった夏が終わり、冬支度をし始める秋はなんだか寂しい気分になりますが、逆に「秋の味覚」や「読書の秋」とお家で過ごす楽しみが増える季節でもあります。お気に入りの詩集や本、はたまた美味しいスイーツと一緒に秋らしい作品をどうぞ楽しんでみてください。