5月9日(日)
朝から、洗濯、片付けなどをして、8時ごろに娘が起きてきた。朝ごはんをのんびり食べながら、ご飯に対して文句を言っている。
そんな偏屈な戯言は聞き流して、狭い家の中を掃除し始めていたのは9時過ぎ。1時間近くもダラダラと朝ごはんを食べている。
息子の部屋も掃除したいので、部屋に入り、起きてと言うと、「今何時?」と目を見開いて言った。「9時15分だね」と言うと、「今日9時から部活だって言ったよね?なんで起こしてくれないの!」と凄い剣幕で起こり始めた。
おいおい、母は全く聞いていないし、部活の予定表すら渡されていないのに、勝手な事を言うなと、心底腹が立った。
朝ごはんを目にして、好きな物だけを食べ、キウイを見て、ぶつぶつ文句を言い始めた。
しばらく聞き流していたが、「嫌いな物ばっかり出してくる。嫌がらせだよな!」と言い放った息子を見たら、私の中の何かが切れた。
ぶちっと言うより、ぷちって感じ。
なんだろう、切れたのか、弾けたのか。
もう全てが嫌になった。
栄養バランスを考えた朝ごはんも、
彩りを考えた弁当も、
給食と被らないように考えた夕飯も。
全部が嫌になった。
考えてみた。
子供達が望むごはん。
好きなものだけが並ぶ。
だったら、お金だけ渡して、あとは自分で作らせればいいんだと思いついてしまった!
これは世に言うwin-winなのではないかと!
やる気を無くした母。
好きな物しか食べたくない子供達。
我ながら名案だ!と思い、早速提案した。
「今日からお母さんは、ご飯を作りません!なぜなら二人ともお母さんのご飯が嫌いだし、食べたいものだけを食べたいと言う希望があります。お母さんは、そんな二人の意見を尊重し、作らない事に決めました♪」と宣言し、早速、憂さ晴らしに一人でドライブに出かけつつ、日用品の買い出しに行き、ついでに読みたかった本を図書館で借りた。
すっかりキャッシュレス生活に慣れていたので、子供達に、渡す現金がなく、ATMに立ち寄り現金を調達。
娘は学食があるし、息子は給食がある。
昼は除いて、朝、夜ごはんにかかる費用を考えた。大学生の食費の平均は、23000円程度だそう。昼を抜き、調味料や米、パンはある物を食べてよしと言うルールにした場合、月1万円が妥当だろうと概算で見積もった。
家に帰り、それぞれに今後のルールを伝えた。
・調味料、米、パン、小麦粉などは使ってよい
・名前を書くこと
・15日、5000円の食費を渡す
不服そうな顔をして、何も言わない。
はっきり言うと、別にこんなことをわざわざやりたい訳じゃない。みんなで笑って食卓を囲んでいたいと思うし、自分の作ったルールが実に馬鹿げたことだと分かっている。
でもだ!譲れない。今回だけは譲れない。
と私も意地になっているが、ありがたみを少しでも感じろよと思う。
何も言わないのではなく、何かしら反論がある事を期待していた。
残念ながら期待した自分が馬鹿だった。
不貞腐れた顔で樋口一葉を見ている子供達を見て、情けなくなった。
ただ、私の気持ちは変わらないので、お一人様夕飯を作り、一人でビールを飲みつつ食事をした。娘も息子も部屋から出ない。
「君たち、早くスーパー行かないと、食材もお惣菜もないよ。」と声をかけた。
んー、昼も食べていない様子。
夕飯も食べないつもりだろうか。
借りてきた本を読み漁っていたら既に夜9時を過ぎていた。
様子を見に行ったが、何も食べていないようだった。
私の性格も頑固だが、子供達二人もなかなかだ…。
単身赴任中の旦那は何も知らず、電話で「母の日だね、いつもありがとう」と連絡をくれた。
まさか、母の日にこんな事をなっている事は知るよしもない(笑)
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