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人と人がつながっていく。だからマラソンも写真も楽しい!|フォトクリエイト「写真が紡ぐ わたしのフォトストーリー」

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今回はオールスポーツコミュニティのユーザーで、全国を飛び越え世界のマラソンにもランナーとして参加している石井覚さんに「マラソン」への想いと「写真」をテーマに語っていただきました。

【石井覚(いしい・さとる)】宮城県出身。東京への転勤を機にランニングをはじめ、幼なじみの友人に声をかけられるや否やマラソンのとりこに。国内はもちろん、マラソンデビューとなったホノルルをはじめ、ロンドン・ベルリン・シカゴ・ニューヨークなど海外のメジャー大会も走破している。旅ラン、食べラン、仮装ランなどマラソンの楽しみ方を熟知。各大会のゴール後に顔を合わせるフォトグラファーの野口朗さんとはもはや旧知の仲に。マラソン仲間や家族、旅先の風景など、写真を撮ることも趣味の1つ。

──
まずは、マラソンをはじめた「きっかけ」を教えてください!

石井さん
実は過去に陸上をやっていたわけではなくて、マラソンは12年くらい前にはじめたんです。

社会人になってから和歌山に住んでいたのですが、東京へ転勤となってですね。

当時東京にたくさん友人がいるわけではないし、仕事以外は特にすることもなく、食って、飲んで、寝てって感じで過ごしていました(笑)。

でも、そうやって過ごしていると太っちゃうんで、健康のことも考えて「ちょっと走ろうか」ってその辺を走り出したのがはじまりです。

──
若いころから走っていたわけではないんですね。そこからどのようにしてマラソンデビューを?

石井さん
幼なじみの友人がちょうど東京にいまして、「東京に来てからランニングをはじめた」と話したらですね、

いきなり「ハワイでフルマラソン走ろうよ」って誘われたんですよ。

ハワイ好きの友人なので、「初マラソンはホノルルマラソンにしよう!」ってわけです。

「いやいや、ちょっと待て」と……。ランニングをはじめたばかりで10Kmでもハーフでもなく、いきなりフルマラソンなんてできるか!と(笑)。

──
ランニングをはじめてからの展開がすごいですね(笑)。

石井さん
そうなんです。その友人からの誘いは2012年でした。

「1年修行して、それで自信持てたらホノルル行くわ」って返事をしまして、翌年の2013年に出場しました。

──
結局、本当に1年後に出場したんですね(笑)。

石井さん
普段から仲のいい5人でホノルルマラソンに参加したんですが、わたしたちのトレードマークにもなっているパイナップルをつけて走ったんです。

このパイナップル、わたしがマラソンのとりこになるきっかけでした。

マラソンを走るときはこのパイナップルをつけて走る

──
写真にもある帽子の上のパイナップルですね!つけたのには理由があったんですか?

石井さん
わたしをホノルルマラソンに誘ってくれた友人が宝塚歌劇団のファンでして。

宝塚のショーでは、頭に飾りをつけてタカラジェンヌがダンスするシーンがあるんですよ。

それにひらめいたのか、頭にパイナップルをつけて走ろうと急に言い出しまして(笑)。

それが理由で、帽子に自分たちでパイナップルの人形を縫って頭に乗せて走るという……。

そんなこんなではじまったパイナップル帽子ですが、結構周りの方々がおもしろがってくれるんです。

特に、お子さんや女性が興味を持ってくれまして、ひよこに間違えられたり、「カリフラワーですか?」って言われたり、「そのかわいいのはどこで買えるの?」なんて聞かれたり(笑)。

ひとりではじめたランニング仲間と走るようになり、さらにパイナップル帽子がきっかけで多くのランナーとコミュニケーションするようになって、いつの間に輪が大きくなっていました。

──
パイナップルにそんなエピソードがあるとは!「仲間」や「コミュニケーション」が石井さんにとってキーワードだと思いますが、マラソンを走る喜びはどのようなものですか?

石井さん
おっしゃる通りで、大会に出ることでランナーとの関わりが生まれ、人の輪が広がっていくのはマラソンを走る喜びを感じますね。

わたし自身、人が好きですし、コミュニケーションをとるのが好きなんですよ。

仲間と一緒にマラソンを走り、走った後においしいお酒を仲間とわいわい飲むのが楽しいです。

走ること自体はそんなに好きじゃないんですけど(笑)。

誰かと飲んだり話したりするために走る!って感じですかね。

──
マラソン後の仲間とのお酒は格別なんでしょうね!

石井さん
ホノルルマラソンに参加した仲間5人の「元祖パイナップル5」も、今では160人ぐらいいるのかな?

もうランニングチームみたいなものですね。

──
一般的なランニングチームの規模の人数は超えてそうですね(笑)。

石井さん
マラソンをはじめてからは、いろんな国内の大会に出るようになり、その度にパイナップル帽子をかぶっていたら、私もやりたいっていうランナーが一人二人と増えてきて……。

本当にただパイナップル帽子をかぶっていただけなのですが、ついに全員で何人いるかわからなくなりました(笑)。

今では、全国どこの大会に行ってもパイナップル帽子仲間がいて、いろいろな方とお話するのが楽しみなんです。

──
以前、フォトグラファー野口さんにゴール前の声かけスナップについてお話していただいた時に、石井さんのことを話されていました。野口さんとはどんな出会いでしたか?

石井さん
マラソンでゴールすると、やたらと陽気に「ナイスラン!」と声をかけながらカメラを向けてくるフォトグラファーがいて印象に残っていました。

それが国内外の大会問わず、何度も顔を合わせるわけですから、思わずわたしも「また会ったね!」なんて言ってるうちに仲良くなっちゃいましたね。

──
野口さんの写真って、石井さんにとってどのようなものですか?

石井さん
野口さんの写真って、ランナーがしんどくて、しんどくて、「やっとゴール出来た!」とほっとした瞬間にすっと笑顔を引き出すんですよね。

天才だと思います。

もちろん技術的な面も含めて努力されてると思いますが、持って生まれた感性で人をひきつけて笑顔を引き出すのがすごく上手なんだと思います。

声のかけ方だけでなく人柄含めて人間味溢れる魅力を感じます。

──
以前野口さんにお話をしていただいた時に、わたしも石井さんと同じ気持ちになったことを覚えています。一方で石井さんも写真が好きと野口さんからお聞きしました。

石井さん
写真をたくさん撮るのが好きなんです。

マラソンでは仲間はもちろんですけど、走っている私を応援してくれる方がいれば、面識がなくても一緒に撮ったりします。

マラソンだけではなく旅行も好きなので、自分が経験したこと、行った場所の記録として写真に残す。想い出ですよね。

──
想い出……。石井さんにとって想い出とは何なのかをお聞きしたいです。

石井さん
わたしをマラソンに誘ってくれた幼なじみの友人と幼稚園時代に撮った写真や、自分の小・中・高時代の写真なんかもスマホの中にアルバムとして入れてあります。

──
マメなんですね!

石井さん
いろんな場所でいろんな人とお酒を飲んで話すのが好きなので、スマホの中にいろんな写真があれば、話のネタになって楽しいんですよね。

それこそマラソンの写真を見ながらマラソン仲間とよく話します

──
石井さんのスマホのアルバムを覗かせていただきたくなりました(笑)。

石井さん
ええ。全然お見せしますよ。

ただですね、わたしは昭和の人間なので、ここ一番の写真はやっぱり紙のアルバムなんです。

これは古いアルバムなんですが、わたしの父がわたしの赤ん坊や子どものころの写真をコメントつきで残してくれていて……父も写真好きだったんだなって思います。

そのわたしの写真と、別のアルバムに収めているわたしの子ども孫の写真を並べて見たりすると、いろんなことを考えますし、それが楽しいんですよ。

お父さまが撮影した生まれて間もないころの石井さん
厚いアルバムにコメントつきで写真が残されている

──
愛情が伝わってくる素敵なアルバムですね。石井さんが考える写真の魅力や価値とはどのようなものでしょうか?

石井さん
写真って人生の一瞬一瞬の切り取りで、それを記録としていつでも繰り返し見て振り返れるのが魅力だと思いますし、それが好きなところでもあります。

想い出すのは両親と最後に一緒に出かけて撮った写真。

仙台にいた両親が、当時わたしのいた東京に来てくれて皇居などを回りました。

言葉にはしませんでしたが、両親は東京に来たりするのは最後だと覚悟を決めて来てくれたんだろうと。

二重橋で撮った写真なんか、すごく和やかな顔をしてたりするんです。

あの時見た姿と今写真で見返した姿とで見え方がちがうんですよね、不思議と。

他にも今まで撮ってきた写真を振り返ると、写っている光景だけじゃなくて、当時の記憶が今のバージョンとして蘇って今の感情が湧き出す。

だから、過去と今両親とわたし写真を通してつながっているんです。

見返す度に自分の記憶と感情の中で過去と今の時間がつながるという価値とそれを誰かと話すことで人とつながるという価値、その2つがあるんだと思います。

──
すごく考えさせられるお話ですね。とても深い……。何か石井さんが経験されてきた中での哲学を感じます。そんな石井さんはこれからどんな写真を撮りたいですか?

石井さん
旅好きなので、旅先の写真を撮ったり……あと本人は嫌がるでしょうけど、家内の写真を撮りたいですね。

今質問されてふと思ったんですけど、今まで家内の写真ってあんまり撮ってないんですよ。

今までもこれからも一番近くでつながっている存在なので、コミュニケーションツールの1つとしてもいいかなって思います。

あまり写真撮られるのは好きじゃない人だから、どうなるかはわからないですが(笑)。

終始ユーモアを交えながら、気さくにお話をしてくださいました

──
最後に、オールスポーツコミュニティのサービスですが、石井さんのこれからにどのように寄り添っていけるでしょうか?

石井さん
やはり毎年、そして大会ごと一人ひとりのランナーの姿を撮影してくれることが魅力だと思うんです。

10年前の大会の姿と、今の大会の姿では顔も身体も違いますし、いつどこで走ったかによって表情もさまざまだと思います。

自分では切り取れない瞬間を、プロのフォトグラファーが常に写真として残してくれるというのは、なかなかないことですよね。

『オールスポーツコミュニティ』を通して、自分の人生のストーリーを写真で振り返りながら楽しみたいと思います。

「まだ出場したことがないボストンマラソンを走り、マラソンの6大メジャーを走破する」
と石井さんはランナーとしての目標とおっしゃっていました。
 
石井さんにとって最後の6大メジャーマラソンである
ボストンマラソンはランナーの枠が少なく、出場するのがむずかしいことで有名。
今、石井さんはボストンマラソンに応募しており、2026年以降の出場を待ちながら今日もなお走り続けているそうです。
 
フォトグラファーの野口さんはインタビュー時に「フォトグラファーとして、マラソンの6大メジャーをすべて撮影する」ことが目標だとおっしゃっていました。
 
もしボストンマラソンで石井さんがゴールしたら、もし野口さんがその表情を撮れたのなら、その写真はどんな1枚になるのか、お二人がどんな言葉を交わすのか、想像が膨らむばかり。叶ったあかつきには、後日談を聞いてみたいなと心から思います。
 
石井さん、貴重なお話をありがとうございました!

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