ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-3
AdobeCameraRAWを越えるシャドウ再現のモノクロを目指して
DPPは純正のRAW現像アプリですが、モノクロ生成について調整範囲は限定的です。カメラの性能を比較するのではなく、RAWデータから最大限シャドウ階調を引き出すには、CameraRAWの方が優れているといえます。
以下は、ピクチャースタイルをスタンダードとしたカラー画像と、CameraRAWでモノクローム生成した場合のシャドウ階調を比較しています。
カラーでは完全な黒と思われたシャドウ部も僅かながら階調が再現されています。シャドウスライダーを最大まで調整しても、眠い印象や不自然さはなく見事です。
PSEを使った超シャドウ再現のPSを紹介する前に、サンプルの比較画像を見てください。
＜設計内容を紹介します＞
構造はとっても簡単です
「基本」でトーンカーブを調整し、「六軸色」でモノクロ化するだけです。
注意点はひとつだけ。トーンカーブの両端と中間点の位置を変えない事です。そうすることで露出変化が少なく、白飛びや黒潰れがおきにくく、白や黒が無くなって単に眠いだけの画像になることを防いでくれます。
こうした階調調整は現像後にPhotoshopでも可能ではありますが、RAWが記録したシャドウを最大限再現するには、現像時に行うべきです。
ピクチャースタイルファイルは以下のリンクからダウンロード出来ます。ロックされていないのでPSEで中身をご覧になってください。
最後にDPPのモノクロと比較したサンプルを掲載しておきます。
この方法は異なる露出のいいとこ取りをして合成したHDRではないので、階調の変化が自然です。カラーでは彩度のコントロールが難しいのですが、モノクロでは軟調フォルムに軟調印画紙を使った感じです。