小山壯二

高校から写真を始めて専門学校へ。プロの道へ入って45年。いまだに迷いながら新しい技術にも挑戦しています。目標は少しくらいトリミングされても崩れない、構図に縛られない、映えない、でも心引かれる、そんな写真を撮ることです。

小山壯二

高校から写真を始めて専門学校へ。プロの道へ入って45年。いまだに迷いながら新しい技術にも挑戦しています。目標は少しくらいトリミングされても崩れない、構図に縛られない、映えない、でも心引かれる、そんな写真を撮ることです。

最近の記事

画素数マシマシで下剋上なるか!超広角で検証

FUJI X-E4(2600万画素) XF8mmF3.5 R WR で EOS R5 (4500万画素) EF11-24mm F4L USMを下剋上 比較する両機は私が通常使用しているカメラです X-E4のセットは超広角撮影のミニマムともいえる重量と価格ですが、テザー撮影の仕組みが不出来な点と単焦点なので、撮影の利便性は少し劣ります。レンズ異存の高い画像性能もFUJIの発色も気に入っていて、ロケ撮影における機材全体の軽量化で機動力アップが期待できます。 レンズ重量は約240

    • 画素数マシマシアプリの比較

      精密描写の為には、より画素数の多いデジタルカメラが必要ですが、とても高価になり容易には購入できません。 魅力的ではある高画素ですが、写真を楽しむ上で必要でしょうか、疑問も残ります。 少々トリミングして最大でもA3程度にプリントして不足を感じないレベルは、最も機種数の多い2400万画素付近ですね。 とはいえ、より高画素、高精細描写への興味はつきません そこで今回は「リサイズアプリ」「アップスケールアプリ」「スーパー解像度」等々と称される手法をいくつか比較します。 1)Ad

      • Adobe CameraRAWの    プロファイルAdaptiveを検証

        AdobeCameraRAWはとてもポピュラーなRAW現像と画像編集アプリです。基本的な色彩を決める「プロファイル」設定があり、Adobeオリジナルとカメラの色彩を模した設定が選択できます。最新のバージョンでは、AdobeAdaptive(beta)という選択肢が増えました。一見何でも綺麗にできる魔法の設定のように見えます。今回はその動作と有用な使い方について深掘りします。 最初に使ってワクワクした画像です 上記2つの画像は、プロファイルを変えた以外全て変更していません。

        • 小サイズ撮像素子の下剋上か!?

          シャープネスの改善で少し驚くような細微描写改善が可能になりました。今まではフルサイズでなければ不安だったシーンも、レンズさえ気をつければAPS-Cでも問題無さそうだと判断しています。私の使い方なのであくまで個人的な感想です。そこでより小さく軽い1インチ撮像素子で、APS-Cサイズのカメラに匹敵できるか。もしかして下剋上はあり得るのか、Canon EOS R10 vs Canon PoweShot G7XⅡの対決を試みました。 山登りなどで荷物を増やせない場合に、一定の画像品

          2400万画素で最高の結果を Vol-2

          前回はDPPとTOPAZ PHOTOを使った手法を紹介しましたが、今回はDPPとAdobe Camera Rawのシャープネス処理を比較しながら検証してゆきます。 カメラ生成のjpegではこのような選択は不可です。 jpeg撮って出しに拘る方こそご一読ください。 DPPには解像感やメリハリといった表現の効果(先鋭化)には、「明瞭度」と「シャープネス」があり、シャープネスには「シャープネス」と「アンシャープマスク」があります。 CameraRawには「明瞭度」と「ディテール」

          2400万画素で最高の結果を Vol-2

          2400万画素で最高の結果を

          高騰するデジタル一眼レフで、入手しやすくて一定の性能を求めるには、APS-C 2400面画素クラスが最適ですが、高精細な画像を求めるにはいくつかの工夫が必要です。 題材とするカメラは、EOS R10+RF-S18-150mmという売れ線ですが、あまり画質に対して期待されていないかもしれない組み合わせで検証しました。 純正RAW現像アプリ+Topaz Photo AI DPP(Digital Photo Professional 4)とは Canonの純正RAW編集アプリで

          2400万画素で最高の結果を

          PSEで「物静かな風景」

          夏も飽き飽きしてきた8月末、少しだけ勘違いかもしれないが、秋の風を感じたときに、作ってみた色彩です。 基本の印象は、ローコントラストで低彩度、色彩が押しつけがましく雄弁になったり、階調が目立ち過ぎることを極力避けています。 最初にオリジナルPS(物静かな風景)とPS=オートの差をご覧下さい。WBは全て太陽光です。 上がオリジナルPSで下がオートです オリジナルPS「物静かな風景」の構造です PSEの中で「特定色」のタブしか使っていません。 ベースのPSは「ニュートラル」

          PSEで「物静かな風景」

          距離計カメラ用超広角レンズをデジタル一眼で使う?!

          ミラーレス一眼が普及してきたとき、フランジバック(レンズマウントからピント面までの距離)の短さから、ライカMマウントに代表される、距離計タイプのレンズが比較的自由に使えるようになりました。 私は仕事でCanon R5とFUJI Xシステムを使い分けていますので、気になっていた、COSINA COLOR-SKOPAR 21mm F4 Pを、フルサイズで試したくて仕方なくなりました。 このレンズは重さ約136gしかなく、一眼系のレンズと比べると、びっくりするほど小さいのです。唯

          距離計カメラ用超広角レンズをデジタル一眼で使う?!

          PSEでポスタライズⅡ

          月明かりのようなダークで青に染まった世界を、ひとつ前に紹介したポスタライズ手法を使って、WBと組み合わせて製作しました。 このピクチャースタイルは、WBを「白熱電球」とすることで強制的に青くし、黒潰れを増やさないで階調を暗くし、月明かりで撮影したような印象に仕上げます。 スタンダードで現像した結果、ムーンライトで現像した結果、さらにWBを白熱電球とした結果を比較します。 日差しとシャドウのある条件ではより効果的な仕上がりになりますが、フラットで明るい被写体では味わいの異な

          PSEでポスタライズⅡ

          PSEでポスタライズに挑戦

          デジタルカメラの色彩や階調を調整する作業では、概ね滑らかな階調を維持したまま調整を行う場合が多いのですが、Canon PSEでは階段状の階調を指定し、ポスタライズ表現が可能です。 どの様な仕上がりになるのか、例を紹介します。 画像処理アプリのフィルターなど特殊効果で見かける映像ですが、PSEではこうした表現も可能です。 中身は以下の様になっています ポスタリゼーションのような階調表現のためには、基本設定で階段状のカーブを描くことです。RAW現像アプリでは可能ですが、カメラ

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          カメラを選ぶか?レンズを選ぶか?

          過去私のメインカメラはトヨビュー24G改とハッセルブラッドやペンタックス76などの中判がメインの時代が長くありました。35mmカメラがメインであった時期はありませんが、一通りのレンズを備えてはいました。カメラの選択肢は現代ほど多くなく、自分の撮影スタイルにマッチする、トータルでの組み合わせの善し悪しで選択していたように思います。 デジタルの時代になって、様々なスペックの競争からか、レンズはさておきカメラに対する注目度が最大になった時代が到来します。デジタル一眼は300万画素に

          カメラを選ぶか?レンズを選ぶか?

          このレンズが好きです。TTArtisan-40mm-f28-C 

          B級グルメじゃない、見事なマクロですね。 花の多い季節では大活躍します。 フルマニュアルですが、作りがしっかりしていて良く解像するし、何より画面コーナーでも玉ボケが円形のままなのは凄いです。 KindleBookでもお手伝いしている齋藤千歳氏が紹介しています。 Kindle  ← 一度目を通してみてください。 このレンズが15000円程度で購入できます。 安価なサードパーティーが多い昨今ですが、「安物買いの・・・・」とはなりませんよ。

          このレンズが好きです。TTArtisan-40mm-f28-C 

          自分好みのお気に入り常用色彩を作る

           私自身は長い間CANONユーザーですが、その色彩のファンではありません。 撮影時に頻繁に色彩を設定し直す事は面倒なので、殆ど設定は変えません。撮影時はもっと目の前に集中したいと考えています。どうしても必要だったら、RAW現像で後から何とかしようと考えます。 しかし、お気に入りの色彩を見つける事が出来ると、ファインダーにも反映するので、撮影中のモチベーションも上がり、シャッターを切る瞬間の満足度も高くなります。  今回は、私自身が普段最も多く利用している「高彩度ポジフィルムへ

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          ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-4

          ハイコントラストでモノクロ硬調印画紙のオマージュ 高齢と言われることに慣れそうでまだまだと抗う年齢ですので、最初に写真と出会った頃はモノクロフィルムを自分で現像し、プリントしていました。 モノクロのフィルムは現在のデジタルカメラからは創造出来ないくらいダイナミックレンジが広く、1枚のフィルムから様々なテクニックで、多彩な階調表現をしていました。使用する印画紙には号数というコントラストを表す指標があって、数字が大きいほどコントラストの高い仕上がりになります。最近Web上で目に

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          デジタルにおける色彩をしっかり学べる「色々雑学」の紹介

          デジタルにおいて色彩を正しく観察する為には、最小限の正しい知識を理解する必要があると、私が初めてパソコン(マッキントッシュ クアドラ900)を使い始めて痛切に感じたことです。 しかし当時はネット上に多くの知識が存在せず、カラーマネージメントを業務としている企業に飛び込みで教えを請うことで、少しずつ理解を深めてきました。そこで多くの師匠にであったことを幸運に思います。 ネットが普及し始めた頃、何年前か分からないほど前から存在し、分かりやすく且つ誤魔化さないで解説したサイトを紹介

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          ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-3

          AdobeCameraRAWを越えるシャドウ再現のモノクロを目指して DPPは純正のRAW現像アプリですが、モノクロ生成について調整範囲は限定的です。カメラの性能を比較するのではなく、RAWデータから最大限シャドウ階調を引き出すには、CameraRAWの方が優れているといえます。 以下は、ピクチャースタイルをスタンダードとしたカラー画像と、CameraRAWでモノクローム生成した場合のシャドウ階調を比較しています。 カラーでは完全な黒と思われたシャドウ部も僅かながら階調が

          ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-3