光で描く
写真の発明者ニセフォール・ニエプスはその技法をヘリオグラフィ(héliographie) と名付けた。「太陽描画」とでも訳せばよいだろうか。よく紹介される「ル・グラの窓からの眺め」という作品は1826年頃の撮影と言われる。
その後、銀塩写真の発明によって人工光でも撮影ができるようになり、フォトグラフ(Photograph) という用語が使われるようになった。こちらは「光描画」とでも訳せるように思う。1857年に薩摩藩主島津斉彬が日本人として初の撮影に成功した。「写真」という用語は斉彬の創作という説もあるが判然としない。
カメラを扱っていると、フォトグラフとは「真の姿を写す」ものではないと分かってくる。光で描く絵だから、素直に「光画」と呼ぶことにした。
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