
要注意ポイント|組織DXのための目標の立て方 - 後編
こんにちは!フォネットの長田(おさだ)です。このページでは、当社が学校や行政、自社を含む企業の組織DXをサポートする中で得たノウハウを、記事にまとめてお届けしております。
前回の続きです。
目標設定において間違えやすいポイントを解説します。
この記事を読んでほしい人
管理職・チームのリーダー
自組織におけるICT/DX推進の担当者
仕事に追われて疲れ果てている人
要注意ポイント
必要条件と十分条件
ここへきて数学!?
やーーめーーてーーー
と思った方、落ち着いてください(笑)
筆者のnoteは、「誰にでもわかりやすく」をモットーにしています。
数学の話はしませんので、ご安心ください(;´∀`)
(筆者も数学、苦手なクチです…)
ということで、改めて質問です。
次の文は成り立ちますか?
リンゴならば果物である

………
この文は、成り立ちますよね。
では、
果物ならばリンゴである

………
こちらは成り立ちません。
高校数学では、
果物はりんごの必要条件
りんごは果物の十分条件
と教わるわけです。
問:次の文は成り立つか
バックオフィス業務DXの目標(KGI)は、残業時間の●●%削減です。残業時間が減ることは、すなわち業務DXが実現されたことを意味するからです。
一見すると、問題なさそうですよね。
でも、ちょっと考えてみてください。
………………
………………
………………
バックオフィス業務がDX(効率化)されれば、残業時間は減ります。
でも、残業時間が減った要因として想定されるのは、バックオフィス業務のDX(効率化)のみとは限りませんよね。

例えば、次の例でも残業時間の削減は達成できます。
1ヵ月の業務量100を8人で回して20時間の残業が出ていたところを、
2人増やして10人で回して0時間にした。
(1人あたりの1ヵ月の生産性を10とする。業務スタイルは全く変わっておらず、ただ増員しただけ。)
よって、
「残業時間が減ることは、すなわち業務DXが実現されたことを意味する」
とはいえません。
「果物ならばリンゴである」
がいえないのと同じことなのです。
理想的な目標設定:「目標」を達成したならば、「目的」を達成したといえる
上記の例であれば、
バックオフィス業務DXの目標(KGI)は、20XX年までに残業時間の●●%削減です。残業時間が減ることは、すなわち業務DXが実現されたことを意味するからです。
よりは、
バックオフィス業務DXの目標(KGI)は、20XX年までに1種類の業務をAIで効率化することです。AIで業務を効率化することは、すなわち業務DXが実現されたことを意味するからです。もちろん、残業時間の削減にもつながります。
の方が目標設定としては理想的といえます。

いかがでしたでしょうか?
目標設定は意外と難しくて、気を抜くと間違えがちです。
正しい目標設定は、組織の推進力を最大化します。
もし「あいまいな目標設定にしてたかも…」という場合は、
これを機にしっかりと定めていただければと思います!
今後も、DXに関する色々な実体験をまとめていきたいと考えております。
お楽しみに!!
※感想や、扱ってほしいテーマなど、コメントいただけると嬉しいです!