#22 ベトナム人の集まるいちょう団地に、有精卵のゆで卵(ホット・ガー・ロン)を食べに行った。
最寄り駅は高座渋谷。ギリギリ横浜市のキワと大和市にまたがるように存在するいちょう団地。
聞けばここには外国人が多く住まわれており、10ヶ国以上の国籍の人がいるとか。中でもベトナム人がベトナム人向けに経営している現地式のベトナム料理店がスゴいという。
What the hell、 一体全体なにがすごいのか。ある真夏日、我々は調査隊を結成して潜入することになった。
当日駅に着き、電車から降り立った瞬間にむわっと来る、このむせかえるような熱気。やはり日本はアジアだと実感する。これは、ベトナムと遜色ないのでは。(ベトナム行ったことないけど)
↓お店の紹介はマガジンにまとめています。
フォンホン
まず目指すは、高座渋谷の駅間近にある、Phong Hong(フォンホン)。しかしここは、本日11時openとあるものの開店していなかったため、スキップすることに。機会を作って再訪してみたい。
バインミーヴィエ
高座渋谷駅から歩くこと10数分、「いちょう団地」と書いてある看板が。そして、あちこちに現れる「アジア食材店」の文字。ここは、そんなアジア食材店の一つ「金福」の隣にあるバインミー屋さんだ。ベトナム食材店の中は、あまり馴染みのない食材がたくさんあって興味深かったが、まずはバインミーをいただくことに。
どの国にもその国の「ソウルフード」ならぬ「ソウルドリンク」があるらしい。インドで言うならばチャイだし、ベトナムだったらそれはコーヒーのようだ。
ということでまずは現地式ベトナムコーヒー。上にコーヒーの粉が入っていて、目の前でコンデンスミルクの上に抽出される。完全に抽出されたら氷の入ったグラスに入れ、甘いベトナム式アイスコーヒーの出来上がりだ。
ベトナムではどこでもこれを飲んでいるらしい。日本のソウルドリンクは何だろう。緑茶は、言うほど飲まないしなあ。
雷魚の土鍋煮。唐辛子と醤油のような調味料で煮込まれた雷魚は、ご飯とよく合う味。雷魚は淡水魚で滋養強壮のために人気が高く、中国や東南アジアではよく食べられているそう。プリプリしてなかなか辛く、エネルギーの湧いて出てくる味だ。
そして牛肉の煮込みとパンを一緒に食べるボーコォ・バインミー。食べてみると第一印象は、甘い。しかし甘いながらもココナッツミルクカレーを感じる。大きく切られた人参、牛肉、玉ねぎなどが具になっており、パンをつけながら食べる。
横に添えられた調味料は魔法の粉「AJINOMOTO」と黒胡椒で、レモンを垂らして牛肉につけて食べると言うのがお作法のようだ。フランスの植民地だったベトナムではパン屋さんが非常に多く、米粉を使ったモチモチしたパンをよく食べると言う。バインミーの世界も奥が深そうだ。挟まなくてもバインミーって言うんですか?
サイゴン
二軒目に向かうは、すぐ隣にあるサイゴン。サイゴンはホーチミンの旧都市名でかつては「東洋のパリ」と呼ばれた、フランスの影響が色濃く残る街らしい。
店内はほぼベトナム人で溢れかえる。メニューはご親切にも全てファミレスばりに充実した写真で、知らなくても雰囲気でオーダー可能。
横にいたベトナム人の方々が何を注文するのか参考にしようと伺っていたのだが、4人とも揃ってフォーを注文したため、直感で食べたいものを食べることに。
まずは、ベトナム式お好み焼きバインセオ。サクサクで、美味しい。フォーもそうだが、野菜とハーブの盛り合わせが何かと山盛りで付いてきて、これを一緒に食べるのがおいしい。あと、あの甘辛いチリソース。
なんやこれ!と思ってついオーダーしてしまったのがゴーヤのシチュー、Canh kho qua trung。到着してみると、フォーの麺の代わりに肉詰めのゴーヤが沈んだスープが出てきた。ゴーヤコフタか。
ピーマンの肉詰めならぬ、ゴーヤの肉詰め。あっさりとした味付で、夏バテによさそうな、ベトナムならではのメニューという感じだ。
そしてデザートに緑豆粉入り白玉団子(Che troi nuoc)。中にアマ〜イムングダールが入った白玉が、アッタカ〜イココナッツミルクに沈んでいる。なんだか不思議な食べ物だった。
タンハー
二軒周り多少お腹も膨れたところで、ラスボス的存在のタンハーへ。
ここは食材店も兼ねており、三軒回った中でももっとも料理が充実しており、人も多かった。地域の生活に密着したお店ですね。
ここへは、ある料理を求めてやってきました。
まずはベトナムカレー(チキン)。甘辛いココナッツミルク仕立てのカレーは、おそらく「カレー」という概念自体がベトナム人にとっても外来なもので、土着の食べ物に「カレー」が混じり合ってできたのだろうな、という味。普通に美味しい。
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