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リキシャワーラー来印/キラキラ和印フュージョン料理/オディシャ料理作っているぞ:カレー哲学の視点(11/7〜11/13)
寒いですね。ココナッツオイルもギーもとっくに固まり、白湯を飲むのが美味しい季節になりました。
先日神田のサウナに行ってみたら裸のおじさんたちが熱くて湯気で満たされた箱の中にぎゅうぎゅうですし詰めにされていて、地獄はこの世にあるのだなと思いました。そこはサウナの温度を高めに水風呂はなるべく低めに設定し休憩スペースを作らないことで客の回転率を上げ、利益を得ている都会型サウナでしたね。
では、今週のニュースレターです。
リキシャワーラー福岡さんが東京マサラ部室に来印!
インドでは(その周辺国でも)おなじみの、日常に溶け込んだ三輪タクシートゥクトゥク。またの名をオートリクシャーとも言う。安価で近距離を運んでくれるため、街なかでのちょっとした移動に大変便利だ。
運賃が10ルピー違うだけで喧嘩したり、定員オーバーで乗ったため体がむき出し状態でジェットコースター状態だったり。
10Rsで特定のポイントを往復している、すし詰めのシェアリングリキシャに毎日乗っていたのもいい思い出。
すぐにエンストするしペトロ補給に寄るし、リキシャのおっちゃんの背中を見つめている記憶の多さよ。
思い出してみるとオートリクシャーの思い出ばかり。そんなふうに、インドに滞在するときには絶対に避けては通れないと言っても過言ではない。決して快適ではないんだけどそんなオンボロ加減やガタガタ加減も愛着が湧く。
そんなオートリクシャーだが、所有者の連続カレー三兄弟次男のふくすたぐらむさんがはるばる運転して東京マサラ部室に遊びに来てくれました。
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パキスタン製の機体はインドで馴染んでいるものより少し大きめ。
冬でも寒くないように幌がとりつけられており、丁寧にカスタマイズされている。黄色と黒のツートンカラーも特注で塗ってもらったそう。かっちょいい!
せっかくなので乗せていただき、町内をぐるっと。
普段お世話になっている近所のネパール食材店に行ってご挨拶したら、「なつかしー!!しばらく国に帰っていないから久しぶりに見れて嬉しいよ!」と喜ばれ、ネパールでのリキシャ話に花が咲きました。
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お子様のご誕生祝いにオディ者ターリーを作りました!
オディシャターリー、見事にオディシャ色に落ち着いた。
— カレー哲学たん(करी टेछगाक तन) :東京マサラ部 (@philosophycurry) November 7, 2021
Kukuda Jholaチキンカレー
Alu Bhartaマッシュポテト
Lobia Guguniロビア煮込み
Chattu Besaraキノコマスタード
Chenna Tarkariパニールタルカリ
Tomato Kattaトマトカッタ
Santulaパンチフォロン野菜
Dalma豆野菜煮込み
Sambar(混入) pic.twitter.com/siruIGFZOQ
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乗せていただいてありがとうございました!駐車場さえあればな〜〜。
キラキラ和印フュージョン料理
イベント系には普段あまり行かないのだが、まんまとそそのかされて食べた。インディアゲートの沖縄そばビリヤニとwaccaの牡蠣出汁茶漬け。京都と大阪からの殴り込み。自分ももっと頭柔らかくしていかないといけんなあ。
沖縄そばビリヤニ(インディアゲート/偏愛食堂イベント)
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ビリヤニというよりバスマティ炊き込みご飯。一口目にまず香ったのはスパイスではなく鰹の強烈な香り。鰹節さえもスパイスと化し、炊き込みご飯としておいしく完成していた。これはビリヤニであるという固定観念を外して純粋においしい。
インドやパキスタンのビリヤニであればもっと油と塩を効かせてプリプリした仕上げにすることが多いのだろうが、和ダシを活かして空気感を大事にするためにスパイスも塩もギリギリのライン。
自分がビリヤニを作るときはDAAWAT CLASSICやLAL QILLA MAJESTICなど、ビリヤニ向きのお米をそのまま使ってしまう。LAL QILLA のSPECIAL OLD MALAIすら難しいなと思う。
そもそもインディアゲートをおいしく食べさせたい、からスタートしているのでこういう着地になるのは必然なのか。
マトンカレーとハスカップジェラートの組み合わせもすごい。カレーにジェラートの酸味が溶け出して味が変わっていき、アクセントが加わった。
ベンガル料理の牡蠣出汁茶漬け(wacca/ジャパニーズカレーフェス)
マスタードオイル漬けまぐろといくらがパラパラの米の上に鎮座し、牡蠣出汁鶏キーマがその周りを取り囲む構図になっていた。あられの代わりにブーンディ。
牡蠣のうまみが凝縮されたカレーとターメリック多めのカレーとマスタードオイル漬けがやたら合うのだ。酒もごはんも進む。
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バングラデシュ料理にボッタというものがある。魚や野菜ににんにくや唐辛子、玉ねぎなどを混ぜつつ、細かく潰してマッシュした料理。そこにマスタードオイルを垂らしたりする。魚のボッタはなめろうのような味わいに近く、醤油や海苔が合うんだろうなと日本人なら直感的にわかる。
ただ変な創作料理の穴に陥っているわけでもなく、ベンガル料理の型に沿った表現となっていた。必然性のない創作には意味がないと思うが、全ての料理はもともと誰かの創作料理だった。それが再生産されて定番となっただけで、誰かが作ったもので世界は満ちている。
引き出しを増やしながらも、頭柔らかくどんどん新しいものを作って行きたいですね。
オディシャ料理作っているぞ
東京マサラ部室の11月テーマはオディシャ料理なのでずっとオディシャ料理を作り続けています。作っているぞ。作っているんだぞ。
正直全体的に写真映えはしないし、なんだか地味な料理が多いのだが多分それがいいんですよね。本能的に訴えてくる美味しさというよりは侘び寂びに似た境地というか。うまく褒めるの難しいけど。
概要はこの記事にまとめてみました。どこに需要があるのかわからないけど。
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土曜日は大阪のカレー屋さんや大阪から東京に移転したカレー屋さんやアウトドアカレーの方がマサラ部室にいらしてくれて、オディシャ料理を食べてもらいながらいろいろな話をしました。部活動。
ダールマ(ホームスタイル)…どろどろ豆野菜カレー
ベジべサラ…マスタードソースの野菜煮込み
アルーラサ…スープ状のじゃがいもカレー
サゴバジャ…青菜の炒めもの
ベグンボッタ…焼きなすのマッシュ
トマトカッタ…デーツ入りの甘酸っぱいチャトニー
など。
話の内容はあちこちに飛びながら、5~6時間ずっと喋っていましたね。山とカレーの共通点、料理の基本的な考え方、和食とインド料理のフュージョンのアイデアなど…。
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