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#28 東京の”薬膳カレー”を知るための5皿。「カレーは美味いし役に立つ」

東京で食べた「薬膳カレー」5皿。

最初に薬膳って一体何だ?ということを考え始めたのは、都内のあるお店で薬膳カレー(と名乗るカレー)を食べたことがきっかけだ。

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ある薬膳料理屋で1000円の「薬膳カレーセット」を注文して出てきたのは、あまりにも、あまりにもボンカレー。馴染みの味ではあるけれども、これが薬膳なのか???とワタクシは混乱してしまった。

メニューには成分としてクルクミン(ウコン)やサポニン(大豆)などと書いてある。身体にいい成分を含んでいたらなんでも好き勝手に薬膳って呼んでいいのだろうか?この辺は議論を呼びそうなので専門家にお任せするが、ワタクシはとにかくおいしいカレーが食べたい。


薬膳って、一体なんなんだ?グーグル先生に聞いてみる。

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薬膳とは、中華料理の一種。漢方で、健康に良いとされる食材や生薬を用いた料理。

基本的には中国の伝統医学に基づいた食事療法の考え方のこと。そして、生薬やら何やらをたくさん食べるだけが薬膳ではなく、自然界にあるものをどのように食べれば人体が健康になれるかという考え方が薬膳。

その文脈では冒頭のボンカレーも「自然界にあるもの」を使っているという点で薬膳なのだろう。俺は認めませんけど。

そういうことがあってのち、薬膳カレーが気にかかってしまい、「薬膳カレー」と名のつくカレー屋を見つけるたびに行っていた。

覚書を兼ねて、5皿の薬膳カレーについて記したいと思う。


薬膳カレーじねんじょ 谷中店 

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ザ・体に良さそうなカレー。

有名な、あまりに有名な薬膳カレーじねんじょ。基本の鶏肉薬膳カレーをいただいた。トッピングに疲労回復か風邪予防かを選べる。上に乗っている山芋、クコの実、黒ごまなどの他にもカレーに柿の葉、ナツメ、ユリ根、じねんじょなど様々な生薬が溶け込んでいる。

カレーの味的には割と普通なんだけど、スパイシーな方向ではなく薬を食ってる!感が強く、食べてるそばからじわじわと体が温まる。このときは体が温まりすぎて電車で寝落ちしていたらしい。

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