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公式マガジン『東京マサラ部、インドをつくる』

インドに行けない僕らが東京にインドを作り上げるまでの挑戦の記録。 カレーは手段ではなく、常に目的である。カレーを作り、カレーを食べ、カレーについて考え続ける。都内某所に存在する…
・カレーシェアハウスのヒト、コミュニティ、家についてクローズドで配信します。 ・東京マサラ部室の活…
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#カレー

随時更新:『東京マサラ部、インドを作る』のガイドブック [index]

旅に出られない僕たちが東京にインドを作るために始めたカレーシェアハウス東京マサラ部室ですが、早いもので設立より半年が経過しました。まだまだインドは完成していませんが、少しずつカレープレイヤーの集まる場として機能し始めています。数字で言えば、いままでに500を超えるカレーが作られ、来客述べ人数は100人を超えました。 カレーシェアハウスで生み出されたカレー、遊びに来てくれた人、カレーの基礎研究レポートについて発信するカレーシェアハウス公式マガジン『東京マサラ部、インドを作る』

インドでCoCo壱番屋のカレーを食べてみた

幸か不幸か、「カレーの本場」というイメージを持たれているインドという土地。ご存知の通り、インドには日本で一般的な「カレーライス」は存在しないものの、そのルーツがインドにあることは確かだ。そんなインド市場に、日本発のカレーチェーン「CoCo壱番屋」が“逆輸入”されたのは、2020年のことだった。 CoCo壱番屋といえば、世界最大のカレーチェーンとしてギネス記録を保持しており、日本で最も愛されるカレーチェーンである。他のカレーチェーンが数十~100店舗程度にとどまる中、CoCo

夏だし唐辛子について再考しよう。カシミールチリって結局何者なのか。

トウガラシは夏のフルーツ。 辛味はいわゆる五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)ではないというのは有名な話だ。カプサイシンやピペリンなどの物質が舌を刺す刺激であり、熱や痛みと同じ神経で感じているらしい。 味ではないとしてもその刺激は料理のおいしさを後押しし、いまやなくてはならない嗜好品だ。唐辛子はインド料理作りに欠かせないし、蕎麦を食べるときはやっぱり八幡屋礒五郎の七味唐辛子だ(長野県民の思想がはみ出ている)。 しかし過度に辛すぎると美味しさもよくわからなくなってくる。

7/6と7/7、京都でカリ〜番長リーダーを招待して2日間カレー活動します。

今週末の7/6と7/7の夜、東京カリ〜番長のリーダーと2日連続で京都でカレー活動をすることになりました。どなたでも軽率にお越しください。 ●7/6 夕方5時くらい〜鴨川でリーダー屋台夕方5時くらいから鴨川沿いに屋台で出没します。五条から三条付近をうろうろしているはずなので見つけてください。スパイスカレー、印度乳業のクラフトミルクチャイ、ビールやインドのラムなどもあります。京都の夏の夜、暑いかもしれませんが河原で飲むビールはきっと美味しいはず。商品が無くなり次第適当に終了しま

毎月第3金曜日(つまり本日)は京都市庁舎前広場でチャイを売っています

こちらの京都市の公式noteで紹介して頂いたのですが、京都市役所の都市計画局まち再生・創造推進室による「小さな芝生広場」という社会実験に少しだけ混ぜて頂き、チャイ屋台を出店しています。 当日の告知になってしまいましたが、今月は6月21日の17時頃からゆるやかにスタートします。既に昼はめちゃくちゃ暑いので、夕方のスタートとなりました。 我々印度乳業はクラフトミルクチャイとチキンサールナ(南インドタミルのココナッツチキンカレー)、パロッタをご用意します。売り切れ次第終了なので

6月の #カレーだいしゅき手記

カレーを食べた記録、作った記録、読んだ記録、考えた記録などのカレー関連のログを一元化して残していく試みです。常に書きかけの日記です。いい言い方をすれば生の情報に触れられるということです。 同じ月内はこの記事を何度も更新し、上の方へ新たに追記する形で書いていきます。更新するたびに過去の日記は限定パートの方へ流れ、常に最新の日記が見られるようになっています。 頻繁に更新していきますが、気まぐれで通知を出します。東京マサラ部オンラインに加入すると通知が得られ、全文が読めます。

高円寺はなぜ「日本のインド」と呼ばれているのか。大江カレーさんに聞いてみた #高円寺印度化計画

高円寺はなぜ「日本のインド」と呼ばれているのか。「高円寺×インド×カレー」をキーワードにしつつつながりの深い人のところを辿りながら、高円寺をもっとインドにするにはどうしたらよいのか考えていく。 今回は高円寺で人気のカレー店である「大江カレー」さんに、なぜ高円寺でカレー店を開業したのか、またどのような考えで日々のカレー作りに向き合っているのかを聞いてきた。 大江カレーはJR高円寺駅から南口へ数分歩いたところ、古着屋が多いエリアに位置している。赤レンガ風の趣のある建物で、カウ

目隠しをしてミールスを手で食べる「クラヤミールス」をやってみて考えたこと

東京マサラ部員すーさん主催の「手でミールスを食べるBAR」というイベントに参加した。インド料理は手食することが一般的であるが、普段手で食べることに慣れていない人が実践することで新たな体験をしてもらおうというのが狙いだ。 自分自身は10年くらい手食をしているのでもはや手で食べること自体には何も思わない。そこで、視覚を奪って手の感覚に集中したらより楽しめるのではないかと思い、前からやってみたかった「クラヤミールス(暗闇+ミールス)」を敢行した。お店の意図に沿っていなかったら申し

「貧乏ダルバート」と「金持ちダルバート」の食べ比べ。品数が多い方が満足度は高いのだろうか。

今回はマサラ部室でやっていることの紹介も兼ねて、レストランのダルバートと安食堂のダルバートを作った時のことを書いてみる。 ダルバートは品数が多い方が満足度が高いのだろうか?ネパール料理といえばダルバート。東京マサラ部室では毎月テーマを変えながらインド亜大陸料理研究をしており、2023年一月はネパール料理研究としてダルバートばっかり作って食べていた。 中でも特に参考にさせていただいていたのがこの本。世田谷でOLD NEPAL TOKYOを営む本田さんの『ダルバートとネパール

麦酒大学に習う、カレーの広め方

カレーの外からカレーを見つめてみる回。 先日、「人生観の変わるビール」としてビールを提供している麦酒大学というお店で生ビールの新しい飲み方を知った。お店のビジョンは「美味しいビールを広めることで人々に色々な飲み方を知ってもらい、外食の楽しみや選択肢を広げる」というものであるという。 これってカレーに関しても同じことが言えるなと思い、ゆるく言語化してみる。 画像は火曜限定の南インド間借りに行こうとしたら既に売り切れで食べられず、近くにあったインドネシア料理店に行ってナシチ

ネパール風チキンカレーククラコマスのレシピ

今回は日頃マサラ部室で研究しているカレーレシピのアウトプットとして、ネパールのチキンカレー"ククラコマス"を取り上げたいと思います。レシピはネパール現地で以前習ってきたものを改良しました。ちょっと汁っぽくトマトが効いた感じになります。 ネパールにおけるチキンカレーの文化的背景と、最大限おいしくするための考え方について解説したあとに細かいレシピが載っています。 ちなみにカレー作りに関してはこっちのブログでも随時紹介しています。 ククラコマスとは近年までネパールでは鶏肉は希

亀戸タミルナードゥキッチンで会いましょう:カレー哲学の視点

カレーという概念について考えるとき、僕はいつも東京という都市のことを考える。カレーという概念は遠くから眺めているだけでは漠然としていて、「カレー」と呼ぶしかない代物である。 雑なアナロジーだが、同様に「東京」という街も恐ろしく漠然としている。東京ディズニーランドは実際には千葉にあるし、東京はもはや概念となり物理的なものを飛び越えているのだろう。 かつて長野の山奥に住んでいた時、「東京」も「カレー」も遠くから眺めるしかない、ぼんやりとしたものだった。しかし実際に東京に住んで

カレー目的でしか降りたことのない駅というのがたくさんある:カレー哲学の視点

一橋学園のミルフルクトは夏に効くカレーだった。 カレー目的でしか降りたことのない駅というのがたくさんあるカレー目的でしか降りたことのない駅というのがたくさんある。一橋学園もその一つで、西部鉄道多摩湖線という路線にある普段全く縁のない駅である。カレーがなかったら降りることはなかっただろう。 前から行きたいお店リストには入っていたのだが、たまたま大江カレーさんのツイートでおすすめされていたことがトリガーとなった。基本的に生きるのはめんどくさいのでそれが行くためのいいきっかけと

写真で振り返る6月のカレー活動:カレー哲学の視点

日本は年々インドに近づいている。もはや俺が手を下すまでもない。気温は40度を自然と超すし、自然とスパイス料理を摂取したくなる。 沖縄へのビリヤニ遠征から始まった6月ももう終わり。今月はマサラ部室にまさかのナチュラルボーン食いしん坊イナダシュスケさんも来訪し、いろんなカレーを作りいろんなカレーを食べました。 撮りっぱなしの写真がたくさんあるので写真付きで振り返ってみます。 沖縄ビリヤニ合宿詳細はnoteに書きますが、ひょんなことから沖縄の東村という村の青年会とつながり、村