2022年上半期ベスト新譜
こんにちは、ご無沙汰ですね〜。仕事に追われてるとサボりがちになっちゃって……(そういう時でも、Twitterでは何かしらぼやいているので、よかったら覗いてやってください)。
さて、時に今年も半年終わりましたね〜。マジで怖い。ということで、みんなやってたので、私的上半期ベストを!!
6月中に投稿したかったのに、結局7月に……。完全にタイミングを逃し、時代遅れ人間になってしまいましたね。
上半期ベスト・ラインナップ
さて、めげずに。とりあえずラインナップをご紹介した後で、一枚ずつ詳しく解説します!!
(順不同)
Young & Old / Scott Tyler Schwaltz
See-Voice Remixes & Reworks / パソコン音楽クラブ
いとをかし / 椎名林檎
Truth / Alexis Ffrench
inter ice age 4 / macaroom
BADモード / 宇多田ヒカル
選定基準
2022年1月〜6月のリリース(完全新譜だけでなく、この期間に出たアルバムなども含む)
個別にこれまでnoteの記事を書いていない
私がとても気に入っているか、もしくはとても気になっていて、皆さんにご紹介する価値がある
1枚ずつコメント
1.Young & Old / Scott Tyler Schwaltz
シングル・2月16日リリース
アメリカから一曲。ここ2〜3ヶ月、朝聴いている、さわやか曲です。
作詞・作曲・プロデュースを全て自身で手がけるのは、Scott Tyler Schwaltz。アメリカ・テネシー州出身ですが、現在はアトランタを拠点に活動する3ピースバンド、The Shadowboxersのリードボーカルです。
2019年からソロプロジェクトを立ち上げていたそうなのですが、パンデミックを期に宅録での制作を開始。そして、この"Young & Old"が2作目のシングルです。
曲調としては、バンドアレンジながらも、かなりポップに寄っている感じがします。テンポも曲調も聴きやすめ。
歌詞を覗いてみると、"feeling young and old"というフレーズからどうやらタイトルを取っているみたいですね。……英語音痴なので、いまいち意味はわかりませんが。
ちなみに、6月10日はさらに、第3作目のシングル、"Satellite"をリリースしていますね。所属するバンド、The Shadowboxersの曲でもコーラスを多用していますが、この曲でも後半以降、見事なコーラスが入っています。
2. See-Voice Remixes & Reworks / パソコン音楽クラブ
コンピ・アルバム(リミックス6曲)・1月27日リリース
私が敬愛してやまない、パソコン音楽クラブの3rdアルバム「See-Voice」のリミックス・コンピ。Aiobahnや川辺素による新解釈がお楽しみいただけます。
今回は、紙幅の都合から(?)全曲は紹介できませんが、あえて1曲だけと言われると……。3.「Panorama」でしょうか。
原曲はこんな曲なんですが、イントロから恐ろしいリハモ(原曲のメロディをそのままに、違うコードを当てること)です。完全に違う曲になっている。
常々私は言っているのですが、リミックスするのであれば、別の作品にならないといけないと思うんですよね。イエローサブマリン音頭のところでも言った気がする。
……えーっと、閑話休題して雑にまとめますが、パソコン音楽クラブは素晴らしいし、そのリミックス・コンピも非常に粒揃いです。どの曲もハズレがない。
はい、次。
3. いとをかし / 椎名林檎
シングル・4月5日リリース
東京事変の再始動以降、そっちに注力していた(のであろう)椎名林檎の2年ぶりのシングル。タイアップは、なんと「おじゃる丸」です。ガキンチョ達がアニメのEDで毎日聴いてるなんて……ちょっと高級品すぎるだろ!!
ピアノは林正樹。
やっぱり、普通じゃないコードを違和感なく多用してくるところや、虚を突かれるけれども無理のない曲展開。天才なんですね。ちなみに、カチカチ曲調が切り替わりますが、季節ごとにEDで切り抜く部分を変えるらしい。
ちなみに、最近のシングルには珍しく、カラオケバージョンも入っているのですが、そっちは「いとをかし(sugarless)」となっています。果たしてボーカルが"sugar(砂糖)"なのかは謎ですが。
4. Truth / Alexis Ffrench
アルバム(12曲)・5月6日リリース
少し前にも別のアルバムを紹介したAlexis Ffrench。クラシックオペラの超名門、ミラノ・スカラ座のコンポーザー・イン・レジデンス(専属作曲家)を務める傍ら、最新映画の劇伴を担当するなど、引っ張りだこの新進気鋭ピアニスト兼作曲家。
彼については、前に書いた記事を読んでもらえればと思いますが、とにかくすごい。歌モノからピアノソロ、弦楽アンサンブルまで幅広く収録。曲調もポップからソウル、クラシックまで。とりあえず聴いて衝撃を受けてください。
ちなみに、Amazon Musicでは360 Reality Audioでも聴けるので、対応機器をお持ちの方は是非。
5. inter ice age 4 / macaroom
アルバム(10曲)・6月25日リリース
ボーカルのemaruと、作曲のアサヒのユニット、macaroom(マカルーム)より。
ジャンルとしてはエレクトロニカですが、注目すべきはボーカルの使い方。特に01.「flow data」なんか聴くと露骨ですが、ボーカルをその他大勢のシンセと同列に、楽器のように扱うアレンジが目立ちます。
また、音の細部に注目してミクロに聴くと、かなりエレクトロニカ寄りですが、曲全体をマクロに聴くとポップス寄りで聴きやすい、というバランス感覚も素晴らしい。
アルバムタイトルにもなっている05.「Inter Ice Age 4」といえば、日本が代表するSF作家、安部公房の『第四間氷期』の訳題。未来予知機を開発したところ、すったもんだの末に、自分がわからなくなっていくという話です。
他にも、ジャンプ+の『タコピーの原罪』から着想を得た02.「mugen」などなど、各種文学作品(や漫画)を元にした作品が並びます。
6. BADモード / 宇多田ヒカル
アルバム(14曲)・1月19日リリース
最後に、宇多田ヒカルを。めちゃくちゃ迷ったんですが、あまりに有名どころすぎて躊躇して、当時記事書かなかったんですよね……。
宇多田ヒカルといえば、やっぱり言葉の途中で区切るのが名物ですよね。これはだいぶいかつい。
表題曲、01.「BADモード」を見てみると、「君のこと絶対守りたい」のとこなんて、歌い方では「ぜ」「ぇっ」「たいま」「もり」「たい」に分かれてる。普通のセンスじゃあない。
ニューヨーク生まれの感覚なのか、日本語と英語がシームレスに切り替わるのも特徴ですね。大体邦楽曲で英語になるところって、結構ここぞって場面で、満を持してという場合が多い。だって、わざわざあんまり自分が詳しくない言葉を入れるんですからね。
で、そうなると、スピード感というか、歌い方というかが日本語の部分と英語の部分で変わってしまうことが多い。その点、宇多田ヒカルはそんなことないですね。ぼーっと聴いていると、どこで英語になって、どこで日本語になったかわからない。
まぁ、とにかくどの曲聴いても、センスが光る。椎名林檎と宇多田ヒカルが大の仲良しってのも、納得です。
後記
一応、これまでに書いた記事の中で、今年上半期の新譜を解説したのは、他にも。
今年前半も、たくさん曲を聴きました。でも、もう半分終わってるとすると、ちょっと年初に立てた目標と合わないですね……。しかも、記事を振り返ると、割と旧譜の紹介も多い。
とにかく、夏本番になっていきますが、バリバリエンジンかけなおして、後半戦も食べるように聴いていきましょう。